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Amazonレビュー
2009/12/23
「少年誌とは違うな・・・。」
小林まこと氏の「青春少年マガジン」を見たあとに
これを読むと、つくづく男性作家の扱いはヒドいなと思う。
「ポーの一族」の萩尾望都先生が20代の頃に書いたエッセイ集ですが
編集者とのやりとりは狸と狐の化かし合いのような雰囲気で
結構対等に近い。
マンガ家生活よりは実姉との言葉のやりとりや
美術館や観劇の感想を読んでいる方が興味深い。
創作活動をしている人の
創作以外の行動というものは
どういう風に仕事に繋がっているのかが
確認できて面白いのだ。
萩尾センセイが劇の作り方を論理的に深く計算されている所が
すごく興味があります。
結構、キャラが勝手に動く場合の多いマンガという表現の中で
ものすごく計算する事が
どれだけ大事なのか、改めて分かります。
編集者のいいなりでいきあたりばったりで
構成を変えるようじゃダメなのです。
創作活動は
色んな物を見て聴いて触れて
ということが重要なのです。
そして、そういう事もやれるような
心の余裕が無いと
クリエィティブ活動はどんどんしぼんでいくだけです。
2009/11/20
「萩尾先生の苦労が・・・。」
萩尾先生の幻のエッセイが文庫化されるというので早速購入。20代の先生がどんなことを考え、どんな人々と交流していたのかがよくわかる本。この本には萩尾先生のデッサンがたくさん載っている。これだけでもお宝物。買いです。
先生が大変だなあ、と思ったのは、実の姉との会話のエッセイ。「私は相手のために言ったのに、相手は「きつくてぐさっと来た」などと悪く取る。私は悪くないのに。悪く取るのは相手が悪い。」という論調が延々と続くお姉さんの思考。全て自分は正しくて相手が悪い、なのだ。読んでいて第三者なのに激しい怒りがこみ上げてきた。なんと父親も同じ性格だったと言う。これでは萩尾先生も大変だったろう・・・。他人なら付き合いをやめれば済むが、身内はそうはいかない。
そして、編集さんとの攻防。これは当時も今も大変なのだろう。「試練を経て、マンガ家もしたたかになる」、そうだ。
2009/11/14
「萩尾望都は最高のエッセイストだ」
萩尾望都の文章は非常に魅力的です。
萩尾望都のほんわかしている(であろう)人柄を思いおこさせるような
独特の文が、読んでいてとても心地良いです。
中でも、やはり萩尾漫画のファンとしては、作品に関連しているエッセイ
「名前というもののあれこれ」「作家と編集の間には」「仕事中断の苦しみについて」
あたりに惹かれました。
「キャラクターの名前を考えるとき、よくやるのが連想、転換」
この項目が特におもしろかった。
「私は対人関係の距離をうまくとることができません」という一文から始まる
あとがき「私と他者」も魅力的な内容だった。
イラストも盛りだくさん!(目を奪われるクオリティのものばかり!)
よしもとばななの解説原稿は言うまでもなく素晴らしい。
「萩尾望都は私にとって神であり、創作の親である」と言い切るあたりに
よしもとばななの萩尾望都へのリスペクト魂を感じることができて嬉しかった。
表紙のイラストも申し分なく良い。(これは水彩画?)
赤い服のグラデーションの部分が素敵です。さすがの色使いに見惚れてしまった。
いつも鞄に入れておきたい一冊です。
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