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発売日:1999-03-23
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バガボンド(1)(モーニングKC)
2010-02-28 ▼ 武者修業とは
豊臣から徳川へと天は流れ、膨大な数の牢人者を世に出した。価値観のコぺルニクス的転換。唐突な敗北。在るのものへの、根源的な不信。そして、戸惑い。これらの中、自身の生き様を見直さねば、一歩も前へ進めなくなった者達。だからこそ、彼らにとって、「勝利」とは、全てを意味したようです。即ち、勝ったものが、知力、体力、技量。そして、生き方までも正しかった。負けた者は、人生そのものもが下となる、と。ちなみに、当時彼らが路銀を得られるような仕組みが、その地方の地廻りのやくざの親分連中の間で、既にできていたようです。寄せ場での仕事の斡旋から果たし合いの立会人・見物の作法。勝利者への報奨金の受け渡し。などなど、と。
2010-02-25 ▼ 歴史に残るMANGA
おう、オレだロッキーだ。
今更この漫画にレビューなんてする意味はないと思うが
どうにもモノの真価がわかってないやつが多すぎるんじゃないかと思ってよぉ・・・
なかなか面白いとかつまらないとかそんな次元で語る漫画じゃねーと思うわけよ。
この漫画を語る時つーのは
ダビンチやミケランジェロやピカソのような歴史的、世界的価値で語らなきゃならねーんじゃ
ねーのかってこった。
一巻だけじゃわからねえが
キャラと共に進化してゆく画力は
もうしばらくは誰も追いつけないであろう域に到達しているし
演出にしろキャラにしろ日本の文化の頂点にいると言ってもいいほどだぜ。
ピカソが嫌いな野郎がいるようにバカボンドを嫌いな野郎もいるだろうけどよ、
これを読まずに終わっちゃ人生もったいないぜ。
まあ、そうした事は歴史が証明してゆくことになるとは思うがな。
ま、自信はあるぜ。
2009-11-30 ▼ 現代人よ。頭で考えるな!感じろ!
井上雄彦のテーマはスラムダンクのときから一貫している。
簡単にいうと <考えるな!感じろ!> である。
かれのマンガの描写も一貫して、“体感できるか”を重視して描かれている。
極限状態において、人を殺すという事、宗教的体験をするという事。
その本質とは一体なんなのか。
この作品では文字通り体験させることに成功している。
2009-08-31 ▼ 吉川英治が下敷きらしいが
どこかで読んだような話ばかりだ。
エピソード一つ一つ見ても、何の新鮮味もない。吉川版にあった(サザエさんは吉川版を読んでうなされたそうな)エッセンスの欠片もない。いっそのこと井上(そして編集者)は吉川の名前を無視して物語を作ったほうが罪が軽かったのでは。
そもそもバトルシーンばかりで長ったらしい漫画にロクなものはない。だれに教わったか…というと、とうの井上先生自身に(『スラムダンク』もそうだった)。問題はその中の記述がどれだけ読み応えがあるか…この漫画に限っていえば、限りなくゼロに近い。
今市子や萩尾望都にやらせたら、10巻程度で済ませてしまうだろう。井上版よりもはるかに高いクオリティで。
本書を井上がいやいやながら描いているのかそうでないのかはわからない。だがこれ以上読者を呆れさせないためにさっさと終わらせるべきでは。この××みたいな漫画を永遠に続けているということは、よっぽど引き出しが少ないのだろうか。他に描くべきことがいっぱいあるのでは?
時代背景描写もお粗末。(比べるのも失礼だが)諏訪緑や木原敏江の叙情的描写などどこにもない。ただ「強い男」を描いて、それで長くひっぱりたいだけにしか思えない。
私事だが、一旦かなり取り寄せて読んだのだが、あまりの出来の悪さに怒り狂いすべて処分した思い出がある。今ではさすがに怒りは醒めたが、こんな似非歴史漫画を何の恥じらいもなく続けている井上氏に心から馬鹿野郎を捧げる
2008-09-18 ▼ 悩める青年の物語
この物語は宮本武蔵という侍の物語であると共に自己のアイデンティティーを模索する悩める青年の物語でもあります。関ヶ原以後、「剣」という物は平和の世で意義を失ってゆきます。武蔵のように剣に自己を見いだそうとする者にとっては難儀な時代だったでしょう。 いつの時代も青年は自己のアイデンティティーに悩みます。そう見ると武蔵もまた悩み続ける青年であったと言えます。
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発売日:1999-03-23
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バガボンド(2)(モーニングKC)
2008-06-28 ▼ 出会いと旅立ち
何に対しても攻撃的な武蔵。その上手く言い表せれない不安を高名な僧である沢庵に言い当てられる。
村人に放った悪行の償いとして罰を受ける武蔵。
その一瞬、一瞬によぎるものは「死」であった。
その身勝手な考えを根底から見直す事で武蔵は新たな再出発を迎える。
この巻で同じく峻峭な過去を背負っている辻風黄平と一回目の死闘を繰り広げる。
次に相対する時は、互いに己の傷を負い成長しそして、どちらかが戦いの世界から身を引くことになる。
2007-09-22 ▼ 「我が剣は 天地とひとつ──故に剣は無くともよいのです」 (本編より)
『生まれ生まれ生まれて生の始めに暗く、
死に死に死んで死の終わりに冥(くら)し』 (空海 『秘蔵宝鑰』 沙門遍照金剛撰)
全世界で1億部を売り上げた『スラムダンク』の作者井上雄彦氏が
歴史小説界の巨峰・吉川英治氏の創作小説 『宮本武蔵』 を元に
大胆なアレンジを加えて作り上げた剣豪漫画。
基本的な設定と大筋は原作通りだが、実際の内容は別物といっていいものになっている。
本巻はバガボンドに限らずSLAM DUNKやその他作品を含めた井上雄彦氏の作品中、
最高傑作であり究極到達点とも言うべき出色の出来である。
大和國興福寺は宝蔵院流槍術の天才・胤舜に敗北し、春日山中で再戦の為に修行を積んだ武蔵。
決戦前夜と、その死闘までが描かれている。
正直言って本巻は、武蔵と胤舜の深更の戦いを扱ったものであるにも関わらず、
僅か一合たりとも剣を打ち交わしはしない。
にも関わらず、この懸崖の淵に立つが如き死への恐怖感、抜き身の刃を突きつけられたような緊迫感、
そして万巻の戦記を積むよりなお饒舌に互いの争覇を描き出した無言の対峙はどうか。
森厳なる山林、濃密なる深闇、悠久の彼方より人々の営為を見下ろす降るような星辰。
巨いなる霄壌の間、心を寂にし、生と死を分かつ戦いを超えて見ゆるものは、人間なるものの卑小ささと自然の悠久さ。
それは決して見ゆる事なく、人知において捉うる事もできず、しかし万物を貫く永遠なる存在『道(タオ)』である。
中国の古典を題材とした中島敦氏の『名人伝』という作品があり、そこでは天下第一を目指す弓の名人が
終に辿り着いた境地こそ『不射の射』であるという事が描かれている。
弓術に限らず中国拳法は、技を研鑽し相手を倒すなどの表層的な行為は目的のために手段であるにしか過ぎず
悉く天地万物との合一、即ち『道』を知り、『道』を見、『道』そのものとなる事を最終到達点としている。
仏教で言えば人牛倶忘、融通無碍の境地であり、そこには武器も技術も、知も慾も肉体も、『我』ですらも一切が不要なのである。
それはバガボンドが題材とし、武蔵が極めんとしている『剣』の道に於いても例外ではない。
本巻では死闘を遮るかのように唐突に剣聖・上泉伊勢守信綱のエピソードが語られ、
剣術の最高到達点は『無刀』であると示されるが、それこそこの『不射の射』の境地に他ならない。
これにより作者は今後武蔵が登攀する事となる剣の道の険しさ、深さ、到達点の高さを示唆し、
同時に上泉公の如く天地に溶け込み、自然体で対峙する武蔵の大きさ、成長を描いたのだろうが、
バガボンド全体からみれば中盤にも至っていないこの巻で、
いきなり結末とも言うべき回答を持ち出してきてしまったのはいささか拙速であった気がする。
いずれにせよ、本当に素晴らしい一冊だが、あまりにも本巻の出来が良いがため、
以降の話が総て駄作に見えてしまうのが本当に残念である。
2007-04-29 ▼ 獣から人間へ。
子供の頃から父親・新免無二斎に強くなることを強いられてきた武蔵。凶暴そのもの。捕らえようとする村人を悉く殺す。山に隠れた武蔵を捕らえるために多くの村人の命が犠牲になった。そんな状況をみかね、坊主・沢庵が武蔵捕獲に乗り出す。沢庵はおつうを連れて山に入る。味方なき武蔵。会う人間はみんな敵。村人、辻風黄平、..次々と武蔵の命を狙う。疑心暗鬼の中、山でおつうと再会する。抱きついてくるおつうに武蔵の殺気は消える。武蔵は幼馴染のおつうによって遂に捕らえられた。
沢庵によって木に吊された武蔵は「殺せ」とばかり考える。生きる意味を見出せない武蔵。人を殺すことしか生きる目的を知らない武蔵に対し、沢庵は別の生きがいを与える。
2006-06-05 ▼ ならば剣とは?
学生時代からバカボンド&スラムダンクは超大好きなのですが、バカボンドは特に7巻が好きです。上泉秀綱が柳生雪舟斉、宝蔵院胤栄に対して「ならば剣とは?」という問いのシーンあたりでは何回読み直しても涙が出てきてしまいます。
さっき電車の中でたまたま読んでいたのですが、三十路を過ぎた今でも不覚にも涙を流してしまいました。
彼らにとっての「剣」は僕にとって、仕事や事業や経営です!
2004-08-20 ▼ 面白い~☆
井上さんの漫画はいつも面白いからスゴイ。この人にハズレやスランプはありません!! 全然漫画とは関係ないのですが、2巻の表紙の武蔵がジーコ・ジャパンの試合中で殺気立っている鈴木選手に似ていると思うのですが・・・。
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発売日:1999-07-22
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バガボンド(3)(モーニングKC)
2008-06-28 ▼ 「天下無双」への大きな一歩
かの有名な吉岡拳法(憲法)の子息と対する武蔵。
次男である伝七郎とは互角に終わったが、長男で当主である清十郎には手も足も出ずあしらわれてしまう。
やはり、京は文字通り広くでかくそして、強いという事を身にしみて悔しさを感じるとともに烈火の如く闘争心を募らせる。
京の街中で世の広さを知り、天下一と号する吉岡道場に挑み刹那自惚れ、そしてそこで目標がついた広さを見る。
その場面の転嫁が目まぐるしく動き、又八が頭に入らないのが現状。
2007-04-29 ▼ 武蔵の初戦。吉岡道場。
剣に生きることを決めた武蔵(たけぞう)。名も宮本武蔵(みやもとむさし)と改名した。武蔵は名の知れた剣客・吉岡清十郎を標的に定め、その道場を訪ねる。それは吉岡拳法の道場。吉岡拳法は父・新免無二斎に唯一の黒星を喫しており、武蔵には縁のある道場だった。
一方、又八はお甲と一緒になるが、お甲が身体を売って稼いだ金で暮らすひも生活に嫌気がさしていた。又八は自己嫌悪に陥るが、誰かが吉岡道場で暴れていることを知り、勇気をもらう。そして道場に忍び込む。
中では、武蔵が吉岡一門の弟子を倒していた。武蔵は吉岡清十郎に勝負を挑むが、額に一太刀入れられ断られる。そして、弟の吉岡伝七郎と勝負することに。不意をついて一太刀入れることに成功したものの、実力差は歴然。勝負が進むにつれ武蔵はボロボロに。そして、武蔵が瀕死の状態になったところで..。
この一件で、無名だった武蔵の名が一気に知れ渡ることに。
2006-10-08 ▼ 吉岡清十郎、現る。
武蔵へのあまりのヒドイ扱いに1巻で読むのをやめよーかな・・って思ったから2巻を読むまで結構、空けてしまってから読んでイイ感じに「武蔵」を厳しく暖かく導く沢庵和尚も登場し、やっと「物語」に集中出来る♪とワクワクしながら読んだこの第3巻。
ってゆうか、修行の旅で花の京都に辿り着いた武蔵。
そして、イキナリ、冒頭で登場する天下の吉岡道場・吉岡清十郎の衝撃的なまでのインパクトある「カッコイイ♪」武蔵との絡み。当時の武蔵が動物的カンで悔しながらも自らの「許容範囲&実力」を超えた「化け物」として深層心理的に「畏怖」する様が、これまた、素敵♪
どーでもいいけど、二人とも、強過ぎ。超カッコイイ♪(又八→まじウザイ。)
2002-04-30 ▼ がんばれ武蔵
武蔵が吉岡道場へなぐり込み。けっこう熱い戦いにわくわくし、又八の愚かさにイライラし・・・
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クリップ 1 人
レビュー総数 2 件
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発売日:1999-10-22
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バガボンド(4)(モーニングKC)
2007-04-29 ▼ 不細工な殺気。
伝七郎との一戦の後、武蔵は、沢庵のところで治療を受けて元気になる。
武蔵は、天下無双を目指して修行する身。しかし、おつうのことが気になってしょうがない。武蔵は、沢庵に相談する。
1つのことに気をとられると他のことが見えなくなる。考えまいとするから余計気になる。全てを受け入れること。おつうが気になるなら会いに行け。
武蔵は変な子供・城太郎と一緒に修行の旅へ立つ。次の標的、目指すは「槍の宝蔵院」。
武蔵らが「槍の宝蔵院」へ行く途中の出来事。城太郎が、畑を耕すじいさんに道を尋ねようとした時、武蔵は強烈な殺気を感じる。
しかしその変なじいさんは武蔵に対して「そんな殺気を放ってわしを殺す気か」と言われる。そして、「お前の感じた殺気はお前自身の殺気だ」とも。そのじいさんは武蔵の殺気を「不細工な殺気」と評した。
この殺気についての二人のやり取りが、この巻では一番気に入った。
手当たり次第に攻撃的。凶暴そのもの。ぱっと見は強く見える。しかし怯えているに過ぎない。怯えて威嚇する獣。
「先に手を出されたら負けるからその前に殺してしまえ」「殺られる前に殺れ」
攻撃することで恐怖を忘れる。本人は恐怖していることにすら気付いていない。
弱い犬ほどよく吠える。
2002-04-30 ▼ 出会い
とうとう武蔵に弟子が!! 今度は宝蔵院へ向かう武蔵。そも道程で、未来の弟子と出会い、変な爺さんと出会い・・・宝蔵院での戦いは、この巻ではさわりだけ。ハラハラドキドキの内容ではありません。
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発売日:2000-01-21
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バガボンド(5)(モーニングKC)
2007-09-22 ▼ 「命を教わる。ありがとう武蔵」 (本編より)
全世界で1億部を売り上げた『スラムダンク』の作者井上雄彦氏が
歴史小説界の巨峰・吉川英治氏の架空小説 『宮本武蔵』 を元に
大胆なアレンジを加えて作り上げた剣豪漫画。
基本的な設定と大筋は原作通りだが、実際の内容は別物といっていいものになっている。
この巻では槍術で名を轟かす大和國興福寺に乗り込んだ武蔵と
若き天才・宝蔵院胤舜の一騎打ちがほぼ全編に渡って描かれている。
長物相手によるリーチの差と対主の天賦の才により、かつてない苦戦を強いられる武蔵。
遊戯的とさえ言えるほぼ一方的な戦いにより、彼は次第に心の深奥に芽生えた
恐怖という名の獣へと呑み込まれていく…。
殆どが戦闘描写(しかも決着がついていない)という事で、正直初めてこの巻を読んだ時には
戦いの尺の長さに辟易し、内容が薄いと感じたものだが、4〜8巻までの宝蔵院編全編を読んだ後に
今一度俯瞰すると、必要な苦戦であり敗退であり、必要な長さであったと考えを改めるようになった。
非常に面白い。
驍悍な武蔵と老獪な胤舜の戦術の対比の妙もさる事ながら、戦いを通じて胤舜という「退屈な天才」の
卓越した才能と人間的な何かが欠落している不気味さを存分に描ぎ出している。
ただ、当人らが「命のやり取り」云々を言っている割には、先端を丸めて布で包んだ槍を使っているため、
幾ら突かれたところで致命傷が無く(現に、滅多打ちされているのに武蔵は無事だった)、
剥き出しの刃と刃をぶつけるような緊迫感が感じられないのが残念。
2007-04-29 ▼ 命を助ける者、命を奪う者、命を守るために逃げる者、命を捨てる者、..武蔵は?
喧嘩まがいの戦いで阿厳を倒した武蔵。その時、武蔵の前に祇園藤次が現れ、二人は戦うことに。しかし宝蔵院二代目胤舜がその二人の戦いに割り込む。阿厳を倒した武蔵は、胤舜に勝負を挑まれる。
凶暴さだけの武蔵では、胤舜の槍術に歯が立たない。武蔵は瀕死の状態になっても引かない。命のやりとりを望む胤舜にとって、武蔵は願ったり叶ったりの相手。胤舜は武蔵の命を取りにくる。そして、武蔵は..
一方、藤次は胤舜と自分との格(器)の違いを知り宝蔵院を去る。
2000-11-05 ▼ めっちゃくちゃ面白い!
このマンガはホントに面白い!宮本武蔵の成長がわかり、臨場感あふれる描き方、すばらしいです。心理描写もすばらしいものがあります。安心して楽しめるマンガです。
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発売日:2000-04-21
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バガボンド(6)(モーニングKC)
2007-09-22 ▼ 表紙の、遥かな高みを掴もうとする武蔵が美しい
概要:
全世界で1億部を売り上げた『スラムダンク』の作者井上雄彦氏が
歴史小説界の巨峰・吉川英治氏の架空小説 『宮本武蔵』 を元に
大胆なアレンジを加えて作り上げた剣豪漫画。
基本的な設定と大筋は原作通りだが、実際の内容は別物といっていいものになっている。
あらすじ:
前巻で胤舜に敗北し、その後醜態を晒して逃亡に成功した武蔵。
彼は二代目に対し不立文字の極意を伝えんとする胤舜の師・胤栄に匿われ、
利害の一致から春日山で打倒胤舜に向けての激しい修行を開始する事になるが…。
所感:
「負けじゃねぇ。勝ちへの途中!!」 (本編より)
武蔵本人は認めていないが、前巻の胤舜との戦いの結果はどう見ても敗北とそれに続く逃走でしかない。
これは『生涯無敗』として知られ、国内・国外で多くの人々に英雄視されている宮本武蔵を題材とした作品に
あるまじき展開で、凡百の作家ならば致命的なミスになろうものだが、反面それは、
敢えてこのような展開に持ってきた井上氏の作家としての技倆の高さを示すものだと言える。
全体から見るとまだ序盤に過ぎず、それ故に数ある武蔵作品の中でもどのような位置づけになるか
定義付けされていなかったこの頃の本作品であるが、井上氏は一連の展開によって、
調べれば調べるほどにボロが出る、眉唾ものの伝説に彩られた『剣聖』ではなく、
『人間』としての宮本武蔵を描こうとしているのだと読者に伝え、今後の路線を明確に打ち出したのだと思う。
荒波に揉まれ葛藤しながら育ち、敗北をバネにしてこそ人は大きく成長するものであるという事を
SLAM DUNKにおいても作者は描いており、胤舜のような挫折なき天才と戦わせ、
それを武蔵によって証明したいが為にこの展開に持ち込んだのやも知れない。
また、この巻の後半では辻風組との決戦以来袂を分かった本位田又八も再登場し、
彼は草薙天鬼の遺骸から佐々木小次郎に手渡す予定であった允可目録を偶然入手した事により
運命の大きな変節を迎える事となる。
ちなみに、佐々木小次郎は名前が出ているのみで本人は1コマたりとも登場しない。
2007-04-29 ▼ 逃げる。
武蔵は胤舜から逃げて一命を取り留めた。武蔵のこの行為にショックを受け、武蔵を師匠と呼んで慕っていた城太郎は武蔵のもとを離れる。
武蔵は下宿先のじいさんが宝蔵院初代・胤栄だと知り、教えを請う。
一方、又八は、佐々木小次郎が捕縛されるところに立会い、小次郎から印可証と金を預かる。しかし又八は、その金を使ってしまい、小次郎の名前を語って用心棒の仕事にありつく。又八は、佐々木小次郎として生きることになる。
とうとう佐々木小次郎が登場。武蔵、小次郎、今後の二人の人生はいかに。
2006-05-07 ▼ 又八の出会った佐々木小次郎は?
この物語は読んでくうちに物語が繋がっていくことがいいですね。
これはもしや!やこれはあそこと!などと結構繋がると嬉しいです。
今回は又八の出会った小次郎が隠れキーポイントですね。
こいつとは!というビックリが読み進めていくと分かります。
2004-12-26 ▼ このあたりから凄く面白くなってきます。
今、巷で噂の「バガボンド」面白いとの事なので、購入してみたところこの6巻や5巻あたりから凄く面白くなってくる気がします。あの、佐々木小次郎も登場しましたし(?)宝蔵院槍術の使い手、胤舜との第2戦目もいよいよスタートしようとしています。続きがとても気になってしまいます。
2002-05-24 ▼ 佐々木小次郎登場?
胤舜に惨敗した武蔵は、胤舜の師である胤栄と山籠もりの修行に入る。 胤舜との戦いの際植えつけられた恐怖から逃れられない武蔵は、なんとかそれを克服しようと修行に励む一方、又八は、偶然と成り行きから・・・・ 読んでいただけるとこのレビューのタイトルの意味も おわかり頂けるかとお思います(笑)武蔵と胤舜との勝負の行方、相変わらずな又八の未来はどうなってしまうのか 気になる巻です。
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発売日:2000-07-21
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バガボンド(7)(モーニングKC)
2008-06-28 ▼ 出会いと旅立ち
何に対しても攻撃的な武蔵。その上手く言い表せれない不安を高名な僧である沢庵に言い当てられる。
村人に放った悪行の償いとして罰を受ける武蔵。
その一瞬、一瞬によぎるものは「死」であった。
その身勝手な考えを根底から見直す事で武蔵は新たな再出発を迎える。
この巻で同じく峻峭な過去を背負っている辻風黄平と一回目の死闘を繰り広げる。
次に相対する時は、互いに己の傷を負い成長しそして、どちらかが戦いの世界から身を引くことになる。
2007-09-22 ▼ 「我が剣は 天地とひとつ──故に剣は無くともよいのです」 (本編より)
『生まれ生まれ生まれて生の始めに暗く、
死に死に死んで死の終わりに冥(くら)し』 (空海 『秘蔵宝鑰』 沙門遍照金剛撰)
全世界で1億部を売り上げた『スラムダンク』の作者井上雄彦氏が
歴史小説界の巨峰・吉川英治氏の創作小説 『宮本武蔵』 を元に
大胆なアレンジを加えて作り上げた剣豪漫画。
基本的な設定と大筋は原作通りだが、実際の内容は別物といっていいものになっている。
本巻はバガボンドに限らずSLAM DUNKやその他作品を含めた井上雄彦氏の作品中、
最高傑作であり究極到達点とも言うべき出色の出来である。
大和國興福寺は宝蔵院流槍術の天才・胤舜に敗北し、春日山中で再戦の為に修行を積んだ武蔵。
決戦前夜と、その死闘までが描かれている。
正直言って本巻は、武蔵と胤舜の深更の戦いを扱ったものであるにも関わらず、
僅か一合たりとも剣を打ち交わしはしない。
にも関わらず、この懸崖の淵に立つが如き死への恐怖感、抜き身の刃を突きつけられたような緊迫感、
そして万巻の戦記を積むよりなお饒舌に互いの争覇を描き出した無言の対峙はどうか。
森厳なる山林、濃密なる深闇、悠久の彼方より人々の営為を見下ろす降るような星辰。
巨いなる霄壌の間、心を寂にし、生と死を分かつ戦いを超えて見ゆるものは、人間なるものの卑小ささと自然の悠久さ。
それは決して見ゆる事なく、人知において捉うる事もできず、しかし万物を貫く永遠なる存在『道(タオ)』である。
中国の古典を題材とした中島敦氏の『名人伝』という作品があり、そこでは天下第一を目指す弓の名人が
終に辿り着いた境地こそ『不射の射』であるという事が描かれている。
弓術に限らず中国拳法は、技を研鑽し相手を倒すなどの表層的な行為は目的のために手段であるにしか過ぎず
悉く天地万物との合一、即ち『道』を知り、『道』を見、『道』そのものとなる事を最終到達点としている。
仏教で言えば人牛倶忘、融通無碍の境地であり、そこには武器も技術も、知も慾も肉体も、『我』ですらも一切が不要なのである。
それはバガボンドが題材とし、武蔵が極めんとしている『剣』の道に於いても例外ではない。
本巻では死闘を遮るかのように唐突に剣聖・上泉伊勢守信綱のエピソードが語られ、
剣術の最高到達点は『無刀』であると示されるが、それこそこの『不射の射』の境地に他ならない。
これにより作者は今後武蔵が登攀する事となる剣の道の険しさ、深さ、到達点の高さを示唆し、
同時に上泉公の如く天地に溶け込み、自然体で対峙する武蔵の大きさ、成長を描いたのだろうが、
バガボンド全体からみれば中盤にも至っていないこの巻で、
いきなり結末とも言うべき回答を持ち出してきてしまったのはいささか拙速であった気がする。
いずれにせよ、本当に素晴らしい一冊だが、あまりにも本巻の出来が良いがため、
以降の話が総て駄作に見えてしまうのが本当に残念である。
2007-04-29 ▼ 獣から人間へ。
子供の頃から父親・新免無二斎に強くなることを強いられてきた武蔵。凶暴そのもの。捕らえようとする村人を悉く殺す。山に隠れた武蔵を捕らえるために多くの村人の命が犠牲になった。そんな状況をみかね、坊主・沢庵が武蔵捕獲に乗り出す。沢庵はおつうを連れて山に入る。味方なき武蔵。会う人間はみんな敵。村人、辻風黄平、..次々と武蔵の命を狙う。疑心暗鬼の中、山でおつうと再会する。抱きついてくるおつうに武蔵の殺気は消える。武蔵は幼馴染のおつうによって遂に捕らえられた。
沢庵によって木に吊された武蔵は「殺せ」とばかり考える。生きる意味を見出せない武蔵。人を殺すことしか生きる目的を知らない武蔵に対し、沢庵は別の生きがいを与える。
2006-06-05 ▼ ならば剣とは?
学生時代からバカボンド&スラムダンクは超大好きなのですが、バカボンドは特に7巻が好きです。上泉秀綱が柳生雪舟斉、宝蔵院胤栄に対して「ならば剣とは?」という問いのシーンあたりでは何回読み直しても涙が出てきてしまいます。
さっき電車の中でたまたま読んでいたのですが、三十路を過ぎた今でも不覚にも涙を流してしまいました。
彼らにとっての「剣」は僕にとって、仕事や事業や経営です!
2004-08-20 ▼ 面白い~☆
井上さんの漫画はいつも面白いからスゴイ。この人にハズレやスランプはありません!! 全然漫画とは関係ないのですが、2巻の表紙の武蔵がジーコ・ジャパンの試合中で殺気立っている鈴木選手に似ていると思うのですが・・・。
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発売日:2000-10-23
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バガボンド(8)(モーニングKC)
2009-10-05 ▼ それぞれのドラマ
自分は最近この『バガボンド』という作品に出会いました。
その中でもこの8巻だけは群を抜いて大好きです。
何回も何回も読んでしまいます。
まず武蔵と胤舜との勝負がとても好きです。
武蔵の剣と胤舜の槍…それぞれに2人の思いが乗っています。
自分の弱さから目を背けるための「力」「強さ」
それに気付き、目を背けることなく立ち向かう。
それが本当の「強さ」だということを胤舜は気付きます。
このバガボンドという作品はもう漫画というジャンルで括ることはできないと思います。
人々が自分の弱さに立ち向かっていく、人間ドラマだと思います。
読み手によってなにか感じることがきっとあります。
自分にとっての「力」はなんなのか…武蔵と一緒に探していきたいです。
2008-06-23 ▼ 胤舜が好きだ!!
武蔵!!また会おう!今度は命を奪いあうことなく!!この高みに近ずいた胤舜の言葉と、その後の武蔵の笑顔!!もう言う事無しの素敵さです!!。
2007-09-22 ▼ 「武蔵、また会おう。今度は命を奪い合う事なく」 (本編より)
全世界で1億部を売り上げた『スラムダンク』の作者井上雄彦氏が
歴史小説界の巨峰・吉川英治氏の創作小説 『宮本武蔵』 を元に
大胆なアレンジを加えて作り上げた剣豪漫画。
基本的な設定と大筋は原作通りだが、実際の内容は別物といっていいものになっている。
この巻は4巻から続く宝蔵院編の最終巻で、胤舜との決着から新たな旅立ち、
そしてヌハの新たな決意までが描かれている。
命のやりとりを経てこそその彼方に見る事のできる生の素晴らしさを訴えた、
緩急起伏に富んだシナリオの見事さ、爽やかな読後感も去ることながら、
この頃は井上氏の線画の絶頂期とも言うべき時期にあたり、きわめて絵が美しい。
胤舜という、天才的ではあるが人として何かが欠落している奇特な人格に関しても、
過去回想を盛り込む事によって人格形成の契機となった事件を描写し、
これまで欠けていピース(忘失によって覆い隠していた、自己の弱さに関するトラウマと、
どれだけ強くなってなお決して過去の惨劇を防ぐ事はできない空疎感)の埋め合わせをしている。
それにしてもあれだけ引っ張った死闘の決着が、フラッシュバックにより錯乱状態に陥る胤舜、
調子に乗ってその場でピョンコピョンコ飛び跳ねる武蔵、着地の瞬間で身動きも取れない相手すら
まともに貫く事もできぬ、素人の如き拙劣な技倆の槍…と、まったく締まらなかったのが残念。
もとよりこの作品は戦闘シーンのそこかしこに見られる、おかしな点にツッコミを入れればキリが無いのだが、
そもそも武術の実践的な技術を描いたものではなく、武とは、剣とは何かという精神論を描いたものであるが故、
そうしたものは些事に過ぎず減点の対象にすべきではないだろう。
2007-04-29 ▼ 武蔵、勝利す。
果たして、命を助ける人間や命を守るために逃げる人間よりも、命を奪う人間や命を捨てる人間の方が強いのか。
胤舜は命のやり取りを所望した。命を奪う覚悟のある人間、命を捨てる覚悟のある人間になりたがった。そして、そういう人間になろうとした。しかし胤栄の弟子対決は、死の寸前で逃げた武蔵が制した。
「武蔵、また会おう。次は命を奪い合うことなく」
武蔵との戦いで何かを悟った胤舜のすがすがしい言葉。あっぱれ胤舜。
一方、佐々木小次郎として生きる又八は、ばあさんとの再会を果たす。
又八は、武蔵を倒すと宣言する。
2006-10-06 ▼ 胤舜がいたから
バガボンドで私が一番好きな人物が、胤舜です。
バガボンドにのめりこむきっかけになった人物です。
胤舜がいたから、武蔵は剣について、戦うことについて、生きることについて、学んだのではないかと思います。
意識が体から離れた時に自分で見ている、胤舜の生い立ちが、とても悲しく、でもそれを見れたから、だから、「命を懸けて戦う」ことが、「生きる」ことが、胤舜にとってどれだけ今までかるんじていたことか、わかったのだと思います。
胤舜の最後のせりふ、「命を奪い合う事なく」、号泣です。
胤舜と梅軒には、武蔵にとって貴重な、貴重な存在だろうし、そうあってほしいし、武蔵に斬られてほしくない。
私にとって、胤舜は、いつまでも語っていたいくらい、それくらい、バガボンドでは貴重な、ドラマのある人物です。
「マンガとはいえ」とか言ってられない、のめりこむドラマです。
できることなら、いつか、武蔵が胤舜に会いに行って、戦うことなく、思い出話をしてほしい、と勝手に思っています。
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発売日:2001-02-22
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バガボンド(9)(モーニングKC)
2007-09-24 ▼ 「無謀と笑うか? なんの、天は笑いはしない」 (本編より)
概要:
全世界で1億部を売り上げた『スラムダンク』の作者井上雄彦氏が
歴史小説界の巨峰・吉川英治氏の架空小説 『宮本武蔵』 を元に
大胆なアレンジを加えて作り上げた剣豪漫画。
基本的な設定と大筋は原作通りだが、実際の内容は別物といっていいものになっている。
あらすじ:
09〜11巻まで続く『柳生編』の第1巻。
胤舜との死闘を終えた武蔵の次なる標的は、興福寺からそう遠くない位置にある
大和國柳生藩の主、柳生石舟斎であった。
石舟斎との立ち会いを望む武蔵は、堅固な城内に侵入するための一計を案じ…
所感:
導入部であり人物描写やキャラ同士の掛け合いからなる「静」とクライマックスであり戦闘描写の「動」からなる
バガボンドの、「静」の巻。(概してこの作品は「静」の方が面白い)
既存のボロ布から武芸者らしく服装が改まり、武蔵の心に余裕が生まれたせいか、
宝蔵院編とは違い、全体の雰囲気が柔らかく穏やかなものになっている。
加えて荒武者の集まりでありながらアットホームな雰囲気のある柳生の高弟たち、
5巻振りの登場である吉岡伝七郎、登場するだけで華があるおつう等
多彩な人物が登場し誌面を賑やかにしている。(更には井上氏の絵による信長、秀吉、家康までも登場する)
芍薬の切り口に非凡なる才能を見、それを契機に小柳生城に招かれるエピソードは、
文学的かつセンシティブで美しい。
しかしそれはあくまで表層の事で、城内に進入した途端武蔵の紳士的な態度が一変する。
客観的に見れば所詮彼は己が上に進むためだけに柳生の勇名を踏み躙り、
名君に治められた平和な里を乱しに来た、ただの暴力の押し売りであるに過ぎない。
また一国の王とも呼べる人物が飼育していた犬を勝手に撲殺した挙句、それを契機に
乱闘を引き起こすという展開は粗野かつ強引で洗練にほど遠く、
前半の美しさと穏やかさに見出されていた美点を全て吹き飛ばす結果となったのは残念。
2007-04-29 ▼ 武蔵が柳生に挑む。一人対一城。
武蔵は次の標的に天下無双・柳生石舟斎(柳生宗厳:やぎゅうむねよし)を選ぶ。
その頃、柳生石舟斎は、最愛の孫・兵庫助の帰りを待ちわびていた。石舟斎は「遂に石の舟は浮かばず」と、柳生が誰にも仕えなかったがために今まで恨まれず滅ぼされず、今その結果として莫大な資産を後継者であり孫である兵庫助に残せることを、孫同然に可愛がるおつうと共に喜んだ。
柳生には、武蔵と時を同じくして、そして武蔵よりも一刻早く、吉岡伝七郎が訪ねていた。石舟斎は伝七郎の訪問に対し、おつうに芍薬の花をもたせて「これを渡して断ってくれ」と言う。伝七郎は花は自分には似合わないと花を受け取らずに帰る。偶然その花は武蔵の元へやってきた。武蔵は茎の切り口を見て「この非凡な切り口は誰の業か」と柳生に手紙を送る。この手紙に興味を持った柳生四人衆(四高弟)は武蔵を城に招く。
武蔵の再三の挑発にも柳生四高弟は乗らず、武蔵の思惑通り石舟斎を引っ張り出すことはなかなかできない。しかし、城太郎が柳生家の犬を殺したことから、武蔵の一人対一城の合戦が始まる。
相変わらず画が美しい。この漫画は芸術です。
2006-08-28 ▼ 斬るなら斬れ。そのかわり、お前も道連れだ!!
最後の城太郎のこのセリフが好きです。まだ幼いながらさすが「鬼の子」と言われた武蔵の弟子だなと思いました。
2004-05-31 ▼ 女心をくすぐる武蔵
鍛え抜かれた体とまっすぐで強い意志を持った武蔵。最初は刃物のように鋭く尖っていたけれど、回を追うごとに人間らしく男らしく成長していく姿に惚れ惚れします。男には死ぬ気で挑んでいくけれど、女には弱くて時々照れたりするのがかわいらしい一面です。今後、お通との進展に注目ですが、武蔵のような人に惚れられたお通が少しうらやましいです。
2001-12-02 ▼ もう少し力を抜いて描いてほしい・・
原作を読んだり、映画を観たりした当時、この作品は極めて上質なラブストーリーだと感じました。 なぜなら、お通のひたむきさやけなげさ、しとやかさに「なんとか一刻も早く思いを遂げてもらいたい」と、心せかれる思いで読みふけったりしたからです。もちろん、剣をきわめる武蔵の成長する描写も血肉沸く思いがあり、そこだけ見つめてもすばらしい作品でしたが、なんというか・・もうすこし、古風な女 をというのではなくて、今回のお通のようなお茶目な子もとても良いと思いますので、男と女の微妙な絡みも随所にちりばめてほしいと希望します。
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発売日:2001-05-23
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バガボンド(10)(モーニングKC)
2007-09-24 ▼ 「石舟斎が挑戦を拒むならこれしかねぇ。一人対一城の合戦だ!!」 (本編より)
概要:
全世界で1億部を売り上げた『SLAM DUNK』の作者井上雄彦氏が
歴史小説界の巨峰・吉川英治氏の創作小説 『宮本武蔵』 を元に
大胆なアレンジを加えて作り上げた剣豪漫画。
基本的な設定と大筋は原作通りだが、実際の内容は別物といっていいものになっている。
あらすじ:
09〜11巻まで続く『柳生編』の第2巻。
剣聖石舟斎に挑むべく、城内への侵入に成功した武蔵。
連れの城太郎が領主の犬を勝手に撲殺した事を利用し、合戦と嘯き警護の兵士に襲いかかる。
目的はあくまで天下無双・柳生宗厳の寝所であったが、彼の前に忠義に篤い柳生四高弟が立ちはだかる。
更には幼馴染みのおつうまでもが抜剣して立ちはだかり…
所感:
相変わらず絵が美しく、またストーリーの方も流れるようなプロットが美しい。
中でもおつうが笛を演奏している間の、SLAM DUNK最終巻を彷彿とさせる無言・無音の戦闘描写、
おつうの脳裏を過ぎる美化された武蔵の肖像と、交錯するようにして描かれる
ずぶ濡れになって渾身の力でもがき回る醜猛な武蔵の対比図は出色の出来。
欠点は斬り合いが重要なファクターを占める本作において、肝心の戦闘描写がおかしい事。
握り方や重心や位置関係、コマ間の動きの繋がりのおかしさなどは言うに及ばず、
木刀を投げつけられただけの人間や鍔迫り合いをしていた人間が、
大の大人にも関わらず3メートルも後方に吹っ飛ぶドラゴンボールのようなリアクション。
軽く5mはジャンプして、空中で3人の敵を同時に打ちのめす、
カンフー映画のワイヤーアクションの如き武蔵の離れ業。
緊急事態にも関わらず、一国の領主を守るにしてはあまりにも手薄な警備と数の少ない兵士たち。
また四高弟の実力も2巻前まで戦っていた胤舜に遠く及ばぬため、
多数を同時に相手にしているにも関わらず、胤舜との立合い時のような張り詰めた緊迫感も凄みもない。
欠点を挙げればきりがないが、それでも前述の通り各所に見られる演出力とプロット構成が素晴らしく
わざとらしく泣きじゃくるおつうとの掛け合いも面白いので☆4つとした。
2007-04-30 ▼ 辿り着く。
柳生は武蔵を全力で殺しにくる。1対1ではなく武蔵1人に対し4人がかり。しかも4人とも、どんな卑怯な手を使ってでも武蔵を仕留めるという覚悟だ。
苦戦する武蔵。しかし武蔵は柳生四高弟を突破して、遂に石舟斎の館まで辿り着く。そしてそこで、幼馴染のおつうとの再会を果たす。武蔵は、「強い男だから石舟斎を倒したい」という気持ちが嫉妬に変わることに気付く。
胤舜との戦いで強くなった武蔵。この巻では武蔵の強さが爆発する。
そしてやっぱり、おつうは凄い。病床に伏せる石舟斎の願いを簡単に断るなんて、おつうにしかできない。しかも何回も頼んでいるのに。おつうの前では石舟斎もかたなしですね。
2004-08-02 ▼ つ…ついに…!!!
もう、目が釘付けになりました。武蔵と、柳生家の侍達のせりふ無しのやりとり。ここで武蔵とおつうの「何か」が繋がりました…! やっぱり井上雄彦さんは天才ですね。(^_^)
2001-11-27 ▼ とにかくスゴイっす
漫画とは思えないほどの大迫力です! 柳生四高弟との合戦のシーンはリアルな緊張感が伝わってきて鳥肌が立つくらいです! それに、おつうとの再会。 おつうってかわいいと思ってしまいます。(私、女なのに・・・) 武蔵の戦いに燃える表情が忘れられないです。 井上雄彦先生ってすごい!!!
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発売日:2001-08-20
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バガボンド(11)(モーニングKC)
2007-09-24 ▼ 「天下無双とは、ただの言葉じゃ」 (本編より)
概要:
全世界で1億部を売り上げた『SLAM DUNK』の作者井上雄彦氏が
歴史小説界の巨峰・吉川英治氏の創作小説 『宮本武蔵』 を元に
大胆なアレンジを加えて作り上げた剣豪漫画。
基本的な設定と大筋は原作通りだが、実際の内容は別物といっていいものになっている。
内容:
09〜11巻まで続く『柳生編』の最終巻。
剣聖石舟斎と対峙した武蔵と柳生編のエピローグ、おつうの旅立ち、
親族と別れた又八による梅軒編のプロローグが収録されている。
真の無双と出会う事により、自分の知るもう一人の無双・当理流新免無二斎の小ささを知る武蔵。
父を嫌悪しながらも、知らず知らずのうちに父と同じ道を歩んでいた彼はようやくその呪縛を脱する事になる。
そして石舟斎の言葉により、自らが執着していたものが空疎な概念に過ぎない事を知った事で、
彼の探求の旅はアンチテーゼによって道を塞がれ、葛藤の中新たな止揚へと向かう事となる…。
所感:
石舟斎と武蔵のやり取りは、神秘的で文学的ではあるが、井上氏が伝えたい物事に表現力が追いついていないというか、
寝転がっている老人相手に武蔵が勝手に驚いて勝手に畏まっているようで、傍で見ていて滑稽と言う他ない。
上泉伊勢守に宗厳・胤栄が圧倒された時のような、読者を納得させるに足る説得力が不足している。
また、結局序盤であれだけ持ち上げた柳生兵庫助は武蔵と戦う事なくそのまま柳生編が終了してしまうが、
原作を大きく改変し、武蔵と胤舜との戦いとその勝敗までも「秘史」の一言で片付けてしまった本作なればこそ、
歴史には存在しない (ただし武者修行の旅の途中で対面した事はあるらしいが) 武蔵と兵庫助との戦いを描いてほしかったところ。
実力的にパッとしない四高弟の対決はどちらも明確な勝敗が描かれる事なく武蔵の逃亡で終わってしまっただけに、
加えて彼との戦いも描かれなかったのは消化不良、カタルシス不足の感が否めない。
2007-04-29 ▼ 天下無双を知る。
遂に武蔵は石舟斎と対峙した。病床に伏せる石舟斎に怯える武蔵。それはまさに胤栄に出会った時と同じ感覚だった。
胤栄が海なら、石舟斎は山。彼らの世界は無限。それに対し、父・無二斎は天下無双を名乗るために海や山を彷徨う世界の狭い人であったと知る。万人を恐れてただ闇雲に自分の力を誇示する人。自分の子供にさえ恐れを感じるちっぽけな人。
「天下無双とは?」
と武蔵に問われ、石舟斎は答える。
「天下無双とはただの言葉」
胤栄は胤栄、石舟斎は石舟斎、武蔵は武蔵。
武蔵は城太郎とおつうを柳生に託し、ただ一人、修行の旅に出る。しかし城太郎とおつうは柳生家を後にし、武蔵の後を追う。
2006-05-06 ▼ 柳生石舟斎の言う伊勢殿とは
この巻で柳生の凄さを思い知ります、武蔵だけではなく。
石舟斎の言った、我が剣は天地と一つがとても考えさせられます。
また、これを石舟斎に言った伊勢殿というのがどれほど凄い人なのか気になりますね。
2001-09-23 ▼ ついに柳生編決着!
ついに柳生編も佳境をむかえることになりました。息をもつかせぬ、圧倒的な描写力で、まるで自分がその場にいるような感じさえ起こってきます。十分楽しめる一冊です。
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発売日:2001-11-22
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バガボンド(12)(モーニングKC)
2007-10-03 ▼ 「もうここには権叔父はいねぇ…。肉の塊になっちまった…」 (本編より)
作品概要:
全世界で1億部を売り上げた『SLAM DUNK』の井上雄彦氏が
歴史小説界の巨峰・吉川英治氏の創作小説 『宮本武蔵』 を元に
大胆なアレンジを加えて作り上げた剣豪漫画、第12弾。
10巻後半から12巻まで続く『梅軒編』の2巻目。
ストーリー:
鎖鎌で知られる宍戸梅軒と戦うため、安野郷は雲林院村へ向かった武蔵。
その彼を追う又八一行、おつうと城太郎、梅軒を討つべく安野郷を訪れる甲斐正嗣郎主従。
死神・梅軒が巣食う冬枯れの山に、様々な出会いと別離の荒涼たる綾織り錦が紡がれる事となる…。
所感:
黄落し尽くして寒々とした枝のみが残された木立、晩秋の一面の枯野、浮浪者の如く薄汚れた衣装、
志を遂げる事無く虚しく屍を晒していく登場人物、屍肉に群がる烏、
失って初めて解る隣人のかけがえの無さ、老醜による偏見と錯誤に満ちた妄執、
何ひとつ為せず地べたを這いずり回り、今また逃げ回っているだけの又八の不毛な人生、
世の全てに絶望したかの如く、死んだ魚のような目をした梅軒…
この巻には紙面くの々に至るまで、今までにない殺伐、荒涼たる雰囲気がある。
冒頭、武蔵が数々の武芸者たちを一蹴していく描写は爽快感がありながら、
偽者たちを倒せば倒す程、虚栄心からなる勇名だけが一人歩きしている武芸者たちの実態を知り、
自らの強さに自惚れるどころか、虚しさだけが募っていく心理描写が面白い。
また原作とは梅軒の正体が異なっている演出も素晴らしく、
武蔵との戦いの前に鎖鎌で瞬時に他の人間を殺害して見せた事で、武蔵と梅軒の戦いも
気を抜けば一瞬で死に至るという、どちらが勝ってもおかしくない緊迫感のあるものとなっている。
唯一のネックは戦闘描写。武蔵は梅軒の鎖を「生き物のようだ」と形容したが、
本当にこれはネビュラチェーンのように生きているのではないだろうか。
柳生編では、木刀を投げつけられた人間や鍔迫り合いをしていた人間が3メートルも後方に吹っ飛んだり、
武蔵が軽く5mはジャンプして空中で3人の敵を同時に打ちのめしたりと、
ファンタジー漫画めいた戦いを繰り広げていたが、本巻の梅軒の鎖の扱いもまた物理法則を無視した、
更に現実離れしたものとなっている。
とはいえ、バガボンド全巻を通じても白眉の巻であり、優れた一冊である。
2002-01-11 ▼ 鎖鎌の恐怖
鎖鎌の達人が登場するこの巻。鎖鎌という武器の特性をかつてここまでうまく表現できたものがあろうか?曲線的な動き、素早さ、そして遠心力の恐怖。これをじっくりと、それでいてスピードまで味わえるのは漫画の長所を理解しきった作者の力量によるものだろう。 ああ、鎖鎌ッ!!
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発売日:2002-03-15
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バガボンド(13)(モーニングKC)
2009-11-12 ▼ 泣いた
私はこの13巻を読んで初めて漫画で泣いた。
辻風黄平という人物は2巻で登場したときから、
その表情は残酷で美しく、悪人であるのに非常に魅力的な人物として描かれていた。
この巻ではその美しい顔と、辻風が唯一持っていた自分の存在価値を叩き切られた後の、
彼の絶望と、その中でこそ心の拠り所となった少女の存在が、
悪の化身であるかのような彼に、唯一の光となって差し込む。
心の闇をすべて抱え込み、心を無くし、世を恨み人を憎んでも、
過ちを犯しても、結局、自分を救ってくれるのは人でしかないのだと、
人間は愚かで弱く、独りでは生きていけないのだと今更ながら再考した。
負けの美学というものを、ものすごく哲学的に見させてもらいました。
2005-09-20 ▼ この世界、登場人物全てが主役
僕は個人的に今のところこの13巻が一番好きです。単純に辻風黄平こと二代目宍戸梅軒が好きだからというのもあるのですが、全ての巻にもいえますが特に、この巻と20巻の登場人物の存在感の凄さは圧倒的です。 この作品に主役は必要ない。このバカボンドという世界に生きる全ての人間が主役なんだと、この13巻を読んで強く感じました。しかしだからといって武蔵の存在感は薄まるばかりか、どんどん強くなるばかり…もう井上 雄彦は天才としかいえません。
2005-06-08 ▼ 絵が激うま!!
とても絵がうまいです。そして面白いです! 武蔵が宍戸とやりあっているところはとてもサイコーです!! とにかくこの漫画を一巻から買って読んだら真面目にはまります!
2003-12-12 ▼ 深い
この本を読みながら、僕は何度も何度も泣いた。号泣した。いい作品だ。なぜなら、この中に人生の真実の姿が描かれているからだ。梅軒が武蔵に「(貴様は)俺と同じ ひとの・・人の世に何の価値のない毒蛾のような存在だ」と言いながらも、龍胆をみているのはなぜか?これは梅軒の生の意味を問うた大事な場面といえる。僕は、虫達に食べられている獣の死骸を見つめていた梅軒の表情に、あるいはその梅軒にあけびをあげた龍胆に、大切なことを学んだ気がする。ありがとう。
2002-04-25 ▼ バガボンド第2章の始まり
あきらかにこの13巻から今までと雰囲気がちがう。 初めてナレーションが入り、より暗く、血なまぐさく、 哲学的になっている。絵もよりリアルに劇画に近くなった。 井上氏の心境の変化がうかがえる。 バガボンド第2シーズンと言ったところか。
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発売日:2002-06-17
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バガボンド(14)(モーニングKC)
2008-01-23 ▼ 漫画の枠を広げたね
小次郎編に入って作者は一皮むけたね。「漫画の枠を広げたい」って言っていたのを覚えてるけど、見事成功したと思う。 今は27巻まで発売しているけど、13巻から、この14巻も含めて、17巻までの漫画の書き方は、手塚治が目指し大友克洋が完成させた、映画的表現の更に上を行きましたね。 漫画で映画を作るというスタイルより、劇画みたいなタッチで絵そのものの魅力を伝える為に、出来るだけ一枚の絵の馬鹿みたいな動きを控えていると思います。 漫画の魅力と絵本の魅力をミックスさせた感じですね。 これは、従来の漫画を書くのが上手いと言われている人の画力では、絶対に辿り着けない領域です。 今まで本は、沢山読んできましたが、ここまでのエンターテイメントであり芸術は初めてですね。映画すら超えたかもしれない。
2007-04-30 ▼ 佐々木小次郎編。鐘巻、親になる。
14巻〜18巻では、佐々木小次郎が生まれてから武蔵に出会うまでの物語が語られる。
剣一筋に生きてきた鐘巻。たった5年で弟子の伊藤一刀斎に負かされ、生きる意味を失い死のうとする。しかし弟子の佐々木からその息子の小次郎を託され、小次郎のために生きることにする。剣しか知らない鐘巻、いや、剣すら忘れた鐘巻は、子育てに苦労する。金を稼ごうと剣術教室を開いても鐘巻の元に生徒は集まらない。小次郎の耳が聞こえないことも、伊藤に言われて初めて気付く始末。鐘巻は、自分に親の資格がないと感じて、ある農家の前に小次郎を捨てるが、すぐに引き取りにやってくる。その繰り返し。何をやってもダメな鐘巻は、農家夫婦に助けられながらなんとか小次郎の子育てをやっていく。
そうして小次郎は童にまで育つ。小次郎は、耳が聞こえないことでいじめられるが、逆に返り討ちにして友達を増やす。そして、ガキ大将の天鬼とも友達になる。
生まれながらに剣士・佐々木小次郎。耳の聞こえない剣を楽しむ男。不思議な魅力だ。
2007-04-15 ▼ 小次郎編によって、井上のバガボンドは原作とは別の次元に
佐々木小次郎の生涯は謎に包まれているという。一説によれば巌流島の決闘時点で、小次郎は既に老人だったという説や、その存在自体すらも実は架空であったという説もあるそうだ。吉川の原作では、もちろん武蔵が主人公ということもあるが、小次郎の出生や成長過程は描かれていない。だが井上は、小次郎に関する史実がなければないほど、原作に描かれていなければいないほど、逆に創作意欲が膨らみ、描きやすいというようなことを雑誌か何かで語っていた。小次郎編は、実は原作にはない、アナザーストーリーなのだ。バガボンドの佐々木小次郎は聴覚を失っている。武蔵以上のハンデキャップを背負いつつも、剣に異常な執着をみせる小次郎。もう一人の天才の誕生である。この小次郎編のスタートによって、宮本武蔵を主人公とした原作とは違って、バガボンドは別の次元に到達するのではないか。武蔵と小次郎を対照的に描きつつも、同じ剣の道を極め、天下無双をめざすという点では共通の最強最高のライバル。結末はどう描かれるのか・・・それはさておき、小次郎編を堪能しよう。
2002-07-04 ▼ 天才の軌跡
今巻は武蔵の最強のライバルとして歴史に名を刻んだ「佐々木小次郎」の内容です。途中で又八が小次郎の名を語っていましたが、実際の小次郎は?と思っていた人も多いはず。待ちに待った小次郎編スタートです。読み応えもバッチリで早く次の巻が読みたくなります。ただ、途中で出てきたあのごつい奴が小次郎だとは思いたくありません。しかしそうすると何故あの手紙をあの男が?と謎が深まるばかりです。とにかく買って損無しの作品。おススメなので読んでみてください。
2002-07-01 ▼ 天才の軌跡
今巻は武蔵の最強のライバルとして歴史に名を刻んだ「佐々木小次郎」の内容です。途中で又八が小次郎の名を語っていましたが、実際の小次郎は?と思っていた人も多いはず。待ちに待った小次郎編スタートです。読み応えもバッチリで早く次の巻が読みたくなります。ただ、途中で出てきたあのごつい奴が小次郎だとは思いたくありません。しかしそうすると何故あの手紙をあの男が?と謎が深まるばかりです。とにかく買って損無しの作品。おススメなので読んでみてください。
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発売日:2002-10-21
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バガボンド(15)(モーニングKC)
2007-07-16 ▼ 大人の方が心を揺さ振られる
この話は様々な経験を積んだ大人の方が心を揺さ振られると思う。何故ならそれは鐘巻自斎という男のキャラクターにある。 昔は名剣士と言われたが今では年老いて腕も落ち、しまいには自分の弟子にさえ負けて、自信をもなくして自殺を考えてる男。それが鐘巻自斎と言うキャラだ。 ある日、その自斎の前に赤子が現れ、その子を育ててほしいという頼みがくる。その赤子が佐々木小次郎。 剣の道にのみ生きて、他に何もできない自斎は戸惑う。だが、自分がいないと死んでしまう赤子と触れ合うことで、自斎の中に、消えかけていた生きる気力が蘇ろうとしていた。 それから9年の時が経ち、自斎に村の悪党を退治してほしい、という依頼がくる。年老いた自斎には勝つ自信がないが、世話になった村人の為に相討ちする覚悟でそれを引き受ける。だが、その悪党の前には何故か9歳になった小次郎がいて、、、となる。果たして自斎は勝てるのか。
誰かこの話だけでも映画化できないもんだろうか。傑作だ。
2007-07-07 ▼ 一枚絵は巧いとは思うよ…
思う、が
一番?重要な殺陣がなっちょらん気がします。(動きのある絵然り)
言いだしたら限りが無いですが…殊更気になったのは、たけ…不動と、鐘巻との一戦でしょう。
この死合の最後、不動の一線を躱してるんです。 …回り込んで。 矛盾してません?
不動は左手一本、刀は物干し竿…のびるでしょう。かなり。
頭突きの後なら、ピョってるってぇ事で片付くんでしょうが…
この後“右”肩口をけさに斬ってますからねぇ。
やはり認めるしかないのかよ…しゃがみ、回り込んだという事実、を。
※JOJOなんか、馬車から降りる描写に、4コマ、5コマつかっちゃう(誉)んだから、
この辺、しっかり描いてほしいものです。
2007-04-30 ▼ 小次郎、人を切る。
14巻〜18巻では、佐々木小次郎が生まれてから武蔵に出会うまでの物語が語られる。
鐘巻は、村の子娘を差し出すように強要する不動幽月斎の退治を頼まれる。すっかり剣の腕が鈍った鐘巻は臆して断ろうと考えるが、世話になった農家の娘が狙われていると知り、不動退治を承諾する。
一方、小次郎も、天鬼と共に不動退治を考えていた。小次郎は鐘巻よりも一足先に不動の家に辿り着く。小次郎は長剣を振り、子供と見て油断した不動の右腕を切り落とす。鐘巻は、不動が小次郎を切ろうとしたところへ来て、肉を切られながらも不動の命を絶つ。倒れた不動に対して笑いながら切りかかる小次郎。鐘巻は、小次郎を制止する。
この件以来、鐘巻の元に生徒が殺到するようになる。小次郎も剣を教わりたがった。しかし鐘巻は、小次郎を剣から遠ざける。
刀で切られた時の痛みを知らない小次郎は、刀を振り回して何かを切ることを無邪気に楽しむ。人の身体もモノと同じように切る。何の躊躇もせずに人を切る。現代のいじめ問題にも通ずる子供の残虐さ、無知ゆえの残虐さが、ここに垣間見える。残虐だが、人斬りとしては一流か。
2002-11-10 ▼ 小次郎の成長に注目
15巻での大きな見せ場は、不動との戦闘シーンです。「不動様」と村人に恐れられる人物は、今までのバガボンドに無い、独特の持ち味をもって登場します。ビジュアル面でも、不動の登場以前まで、ペン画だったものが、筆を使って描かれるようになり、それが一層、物語独自の雰囲気を醸しているように感じました。ストーリーでは、自斎と不動の戦闘後、豹変した小次郎に激昂する自斎の心理描写に、とりわけ印象の強さを覚えました。読んでみて損のない展開です。
2002-10-29 ▼ すっかり小次郎びいきになります
9歳になった小次郎の純粋な可愛さと、彼を必死で守ろうとする自斎の親心に涙しました。 「鬼の子」と呼ばれた武蔵と、(今のところ)無垢であどけない小次郎の少年時代。しかし、小次郎の中にも少しずつ野生と狂気が芽生えて…。この宿命の二人がどうやって出会うのか、小次郎の幼少編というストーリー自体が、原作にない「バガボンド」オリジナルなだけに、続きがとても気になります。
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発売日:2003-02-18
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バガボンド(16)(モーニングKC)
2007-04-30 ▼ 計り知れぬ強さ・伊藤一刀斎。
14巻〜18巻では、佐々木小次郎が生まれてから武蔵に出会うまでの物語が語られる。
育ての親・鐘巻に剣を教わりたがる小次郎。しかし鐘巻は、小次郎に「お前には剣を教えない」と言う。小次郎はそんな鐘巻に襲い掛かりその都度、鐘巻に返り討ちに遭う日々を送る。
そんな時、鐘巻を伊藤一刀斎が訪ねてくる。鐘巻よりも剣才があり、名も知られている伊藤だが、未だに鐘巻を師と仰ぎ、自分が鐘巻の一番弟子であると公言する。伊藤は、弟弟子の小次郎の中に虎を見てその虎を目覚めさせようと小次郎を挑発する。
小次郎が海辺を歩いていると、伊藤を捜す吉岡一門とすれ違う。中には、若き日の伝七郎、植田もいた。伊藤は、これは良い機会とばかりに小次郎と吉岡一門とを戦わせる。
小次郎は二人を切り、伝七郎と対峙する。しかしその時、伊藤は、刀に対する恐怖の全く無い小次郎の様子を見て、小次郎の足に刀を突き刺し、小次郎に刀で切られる痛みを経験させる。それは小次郎がまだ赤ん坊の頃に沢庵がやったのと同じ行為だった。小次郎の脳裏に痛みの記憶が蘇る。小次郎は恐怖を覚えるが、まだ戦いを止めようとしない。小次郎は戦いを楽しんでいた。
伊藤も戦いを止めない。口ばかり達者で度胸の無い伝七郎は、父・拳法の名前を再三再四叫んで、戦いを避けようとするが、耳の聞こえない小次郎に父の威光は通じない。伝七郎は自分を奮い立たせ、遂に小次郎との生死を賭けた決闘を覚悟する。
武蔵が剛なら小次郎は柔。小次郎には不思議な魅力を感じる。この頃の伝七郎はあまりにふがいないが、あえてその成長ぶりを見せる漫画、作者は凄い。
2003-04-30 ▼ 佐々木小次郎の耳が聞こえないという設定に驚き
耳の聞こえない佐々木小次郎が剣の魅力に目覚める。 佐々木小次郎に関しては謎が多く生まれた年さえ諸説紛々だが、まさか耳を聞こえなくしてしまうとは、井上氏の設定には驚かされる。これが後で、燕返しにどのようにつながっていくのか楽しみだ。
2003-02-26 ▼ おりんちゃんはほとんど出ない
小次郎が夜の砂浜でひとり木刀を振るシーンは、その場の空気感まで伝わってきそうな静かな迫力がある。 おりんちゃんがもっと小次郎の成長にからんでくるのかと思ったら、この巻ではほとんど出番がない・・・
2003-02-25 ▼ 躍動。
原作にない部分であるがゆえに小次郎の成長期についてはかなりじっくり取り組まれている様子がよくわかります。その分、最近物語の進展がゆっくりめなのは少し残念です。 しかし、ついに小次郎が戦いに目覚めつつあるのでこの後の展開がとても楽しみです。剣の楽しみを覚えてしまった小次郎、いとしさゆえに剣の世界から小次郎を遠ざけようとする鐘巻自斎、互いの思いが交錯する中、世間では天下分け目の大戦が....様々な複線が張り巡らされていて再登場キャラも出てきて目が離せません。中でも伊藤一刀斎の大胆さは蒼天航路を思い出すぐらい派手でとても魅力的です。
2003-02-25 ▼ 武蔵はどこ?
なんとなく分かってはいたのですが、第16巻は武蔵が登場しません。 オール小次郎です。読んだあと違和感が残りました。
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発売日:2003-06-23
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バガボンド(17)(モーニングKC)
2007-04-30 ▼ 小次郎旅立つ。天下無双の旅。
14巻〜18巻では、佐々木小次郎が生まれてから武蔵に出会うまでの物語が語られる。
前巻からの続きで伝七郎とのチャンバラを楽しむ小次郎。小次郎と伝七郎は剣を通じて語り合う。小次郎は伝七郎を倒すが、伝七郎に止め(とどめ)をさす前に力尽きる。小次郎と伝七郎、二人はこの戦いで剣士としての何かが目覚める。
伊藤から小次郎が人を斬ったと聞き、鐘巻は小次郎を伊藤に預けることを決める。小次郎は天下無双を目指して伊藤と共に旅へ出ることに。
小次郎が立ったしばらくの後、鐘巻は小次郎宛の印可状を書き、弟子の天鬼に持たせる。これで、又八が出会ったのが鐘巻の弟子・天鬼であったと分かる。
ようやく話がつながった。そして、もう少しで時間軸が一巻につながる。そう、あの関が原の合戦へ。
2003-06-21 ▼ 覚醒。
前巻から続く、小次郎と吉岡伝七郎との戦い。その最中、小次郎は一刀斎により、剣の痛みを思い出され、新たな恐怖を知り、そして剣の楽しさを覚えていく。戦う二人が共に思うことは゛強くなりたい゛ということだけ。生死をかけた戦いの緊張感が伝わってくる会心の一巻です。
2003-06-10 ▼ 漫画界の日本代表
ついに6月23日に最新刊17巻発売される。 吉岡の剣客に遭遇した佐々木小次郎、そこから始まるであろう旅立ち。非常に楽しみな所になりそうです。
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発売日:2003-11-19
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バガボンド(18)(モーニングKC)
2007-05-01 ▼ 運命の出会い。武蔵と小次郎。
14巻〜18巻では、佐々木小次郎が生まれてから武蔵に出会うまでの物語が語られる。
遂にあの一巻の舞台へ。あの関が原の戦いの戦場。
この戦場で武蔵と小次郎が出会う。
伊藤が面白がって通りすがりの兵隊を挑発し、武蔵と小次郎は共に関が原の戦いの残党と戦うことになる。二人はすでに出会っていた。しかも仲間として一緒に戦っていた。
武蔵がなぜ脚を怪我していたかも明らかに。
武蔵が主人公と思いきや、主人公は二人いた。これから読む人はまず14巻〜20巻を読んでから1巻に戻ると面白い。そうすれば、その人にとっては佐々木小次郎が主人公になる。
2003-12-28 ▼ あっぱれ 伊藤一刀斎
井上氏の作品では、登場人物のキャラが際だっている。中でも、伊藤一刀斎は、私の大のお気に入りである。SEXシーンで描かれていた一刀斎の表情には、剣で培った自信と人間味が溢れており、思わず、笑ってしまった。この作品とキャラは天下一品だ。何度読んでも面白い。この一刀斎のキャラだけでも、新しい作品ができそうである。
2003-12-21 ▼ 武蔵と小次郎
この18巻でやっと宮本武蔵と佐々木小次郎が出会います!そして第1巻の始まりの戦と結びつきます。
2003-12-17 ▼ renamilk's tea party
3,500万部を突破してしまったバガボンドの18巻目です。小次郎編に入ってからと言うもの、それまでの鬼神のごときその才能に、 陰りが見えてしまった気がしてならず、ファンとして非常にもどかしさを感じておりました。 残念ながらこの巻でもテンションに関してましては小康状態が続いております。心理的描写が影を潜め、ストーリーが説明調になってしまっているような印象を受けました。ほぼ同時期に発売されました『リアル』の3巻が非常に素晴らしい出来であったことを考えます と、 『バガボンド』のこの品質にはどうしても不満を感じてしまいます。よって★3つです。。。以上の事から ◆17巻まで御持ちの方なんだかんだ言っても作者は井上雄彦さんです。 そのまま続いてお買い求め下さい。 (ここまで来たら全巻揃えないとって感じはありますよね・・・)◆買うマンガかどうか迷っている方 今のところテンションは落ち着いてしまっておりますが、 この作品は名作に違いありません。 ご購入いただく事をお勧めいたします。※なおこのレビューは井上雄彦という作者を基準に基づいております。 依然としてハイレベルな作品であることには代わりございません。
2003-11-30 ▼ 輝きを増す小次郎
小次郎編は台詞のない表現への挑戦、とみているのですが、 それ故武蔵編にくらべてなんとなくもどかしい感がありました。 それが本巻では、武蔵と出会ったことで小次郎はなんとも光輝いて見えます。 ついにきたか、という臨場感を久々に味わいました。 それにしても桁外れに強いこの2人が共に戦うのはなんとも爽快。 すごくシンプルに楽しめます。
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発売日:2004-03-23
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バガボンド(19)(モーニングKC)
2007-05-23 ▼ まわりに目移り
小次郎はここでも生き残るというこおはもうわかっているからこそ、手を抜かずどのように強くなっていくかが丁寧に描かれています。このマンガの好きなところは着られる者にも人生がある、にもかかわらず惨めなくらい圧倒的な二人の主役の前にばたばたとたおされていく。
結果よりも過程を、主人公よりも周りの人々のことが気になります。
2007-05-01 ▼ 小次郎、臆病を知る。
武蔵が主人公と思いきや、主人公は二人いた。これから読む人はまず14巻〜20巻を読んでから1巻に戻ると面白い。そうすれば、その人にとっては佐々木小次郎が主人公になる。
伊藤一刀斎は「わしになれ!」と残党狩りの百姓がうようよする中に小次郎を一人置き去りにする。幾度とない死線を潜り抜けながら、小次郎は臆病を知る。小次郎は臆病を知り、故郷の親を想う。
そんな時、西軍(石田三成側)の残党、定伊(さだこれ)、新二郎、巨雲(こうん)、市三と出会う。定伊は小次郎を見つけ、やり過ごせないと感じ、巨雲らを先に行かせ、小次郎と戦う。
小次郎を圧倒する定伊。小次郎の刀を奪って勝利を確信する。しかし小次郎の臆病さが定伊に勝る。
伊藤が小次郎に課した「臆病」とは? 「臆病」⇔「慢心=油断」か。
2004-07-04 ▼ 強さと臆病
下の言葉は19巻に載っていた好きな言葉です死の際を知り、臆病になり なおかつ臆病を超えて 前へ出て行く勇気 それが強さ・・・・ 臆病と強さは相反しない 強い人と聞くと、 度胸があって、臆病ではないイメージがします。 しかし、本当の強い人はそうではないのではないでしょうか? 誰だって、怖い時があります。 でも、強い人と普通の人の違いは そこで、その恐怖を跳ね除けようと努力するところにあります。 そのようなことが19巻の小次郎の姿に表れていました。
2004-04-05 ▼ 元々、小次郎派の私にはうってつけの書です。
小次郎のなんたるかを見事に描き出しています。吉川英二原作の宮本武蔵に出てくる佐々木小次郎からイメージするのは、雄弁で計算高い部分や卑劣で残忍といったマイナスイメージがまずあって、しかしそれを全部帳消しにして余りある剣の才能が人物そのものの魅力として成立していて、人格者でもある武蔵とは対照的に描かれているという印象ですが、本作品における小次郎は言葉をもたないために、人間性がベールに包まれています。剣の才能が人物そのものの魅力として描かれている点で共通していますが、言葉を発しないので読者は直接的に感情を知る事が出来ず、ますます小次郎という人を知る手がかりとしての戦いぶりから目が離せません。武蔵は剣によって人格形成をして行きますが、小次郎にとっては剣で戦うという事がアイデンティティであり、人格はむしろ二の次になっています。だからこそ、武蔵に負けてしまう運命が非常な悲しさを増幅させてくれます。武蔵は仮に小次郎に負けても人格には傷はつきませんが、小次郎には剣で負けてしまう事はアイデンティティそのものの危機です。巌流島の戦いが宮本武蔵という作品のクライマックスとして印象深いのは、武蔵にとって最大の敵を倒した戦いだからではなく、佐々木小次郎という一人の天才剣士がそのアイデンティティを失った戦いだからだと思います。その意味で巌流島の戦いにおける主役はまぎれもなく小次郎です。話が脱線してしまいましたが、要するに「バガボンド」でどんな巌流島の戦いが描かれるのか楽しみでなりません。それくらい小次郎のもつ魅力が見事に描き出されています。
2004-04-04 ▼ 小次郎、如何に!
小次郎が壮絶な戦いを繰り広げる19巻では 彼の精神面の描写が際立っている。 本編は戦いの連続だが、息もつかせぬスピーディで 臨場感のある戦いぶりは最初から最後まで 一気に読ませる力がある。 早く続きが読みたい!!
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発売日:2004-07-23
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バガボンド(20)(モーニングKC)
2009-06-04 ▼ バガボンドで初めて泣いた
本当にボロボロ泣いてしまった
小次郎と巨雲の“会話”の一つ一つに感動してしまう これが剣に生きた男達の答えなんだな・・・
バガボンド(特に小次郎編)を読んできた人なら、あの哀しい程の青い空にカタルシスを覚えることだろう
小次郎俺たちは― 抱き締めるかわりに斬るんだな
2008-02-17 ▼ 「アー!アッアッウアー」「お前も改善されたか!!」(本編より)
全世界で1億部を売り上げた『スラムダンク』の作者井上雄彦氏が
歴史小説界の巨峰・吉川英治氏の架空小説 『宮本武蔵』 を元に
大胆なアレンジを加えて作り上げた剣豪漫画、第20弾。
1巻〜13巻までが武蔵編、以降14巻からを小次郎編とした場合の、
この巻は小次郎編の最終巻となる。
激しい戦闘が終わった関ヶ原。百姓や東軍による、敗北した西軍の残党狩り。
ともに追われる側でありながら、山頂で出会ってしまった小次郎と定伊一行。
この話では山頂に於いて定伊の仇討ちを試みる、巨雲・市三と小次郎の戦いを描いている。
直截的に言えば「作者の頭の中だけでストーリーが進行している巻」とも言える。
仲間を無事先に行かせたにも関わらず、無意味に小次郎に斬りかかって自滅し、満足な顔で死ぬ定伊。
逆上して小次郎に斬りかかるも、しまいにはニタニタ笑って相手の成長を激賞しつつ斬殺される巨雲。
勝手に参戦して脳内で色々な雑事を考えながらも、結局剣も振らないまま首を斬られ死亡した市三。
一切口では言葉を語らず、遊ぶように剣を振り、次々に人を殺していく小次郎。
正直、誰一人として感情移入できるキャラが無く、
彼らの飛躍し過ぎた思考や唐突な行動に一切ついていけない。
(著者の脳内では破綻なく話が繋がり、キャラクタの行動も総て自然で
合理的なものに見えているのかも知れないが)
読者を完全に垣根の外に放置したまま、どうでもいいポッと出のキャラの過去回想、
延々と続くモノローグ、決意などが語られ、最後には虚無的ですらある結末を迎える。
この結末により作者は真剣で戦うという行為の虚しさ、
剣客の罪業の深さを描こうとしているのかも知れないが、
そもそも前巻から続く定伊一行との戦いが全く必然性も何も無いものであり、
大真面目に天然に描いているだけに総てがちぐはぐで滑稽ですらある。
むしろこのような尻窄みな形で小次郎編が終わってしまった事により、
越後を旅立つ前に感じた面白さ、今後の展開への期待感が
総て吹き飛んでしまったような印象すら覚える。
「アー!アッアッウアー」「お前も改善されたか!!」
などというやりとりを描いてる暇があったら作者こそ是非、
もっとストーリーの改善に勤しんで貰いたいものである。
2007-05-01 ▼ 小次郎、友を斬る。
武蔵が主人公と思いきや、主人公は二人いた。これから読む人はまず14巻〜20巻を読んでから1巻に戻ると面白い。そうすれば、その人にとっては佐々木小次郎が主人公になる。
定伊(さだこれ)を心配して引き返して来た巨雲(こうん)。親代わりだった定伊の死を目の当たりにして、
「自分のどこが一番好きかと問われれば、巨雲という名と答える。定伊さんにつけてもらった名だ」
と叫ぶ。巨雲、いざ小次郎との決闘に入る。
巨雲との斬り合いの中で喜びを感じる小次郎。小次郎・巨雲ともに殺し合いの中で剣の技術が上達していく。二人は剣を通じて語り合っていた。二人は会ったばかりだが、確実に友だった。伊藤一刀斎が「自分の命を脅かす者は最愛の友に等しい」と言うように。二人は友だった。小次郎は友・巨雲を斬り、勝利の喜びと共に一抹の悲しみを覚える。
2005-10-01 ▼ 最愛の友
農民から執拗な落ち武者狩りにあい心神耗弱していく中で 小次郎は虎の本能を勝ちえていきます。 小次郎編一部終結とでも言えるこの巻では最大の難敵 巨雲(こうん)と相対します。魔剣、豪剣と言われる 巨雲の剣は燃え盛る炎、対する小次郎は完全なる静寂 が生み出す巨大な波。 赤子にして海に投げ出され音を失ってしまったが、 そのことで純粋に剣のためだけに生まれたよう な男に育った小次郎。巨雲の師匠が小次郎と立ち会った 際に口にした一言「そなたはすべての剣に愛される男だ」 天分の才を持つ男がギリギリの命のやりとりをして 最愛の友を得ますが、その強さゆえ、悲しい結末が待って います。武蔵最大のライバル小次郎の激闘をご覧あれ・・・
2005-02-21 ▼ 主人公休憩は井上漫画ならでは。
バガボンド・・・原作吉川英治『宮本武蔵』吉川英治の『宮本武蔵』は以前読みました。 そうした観点から漫画を読むと、最近の巻では井上さんの個性が表面化していることが分かります。 以前からずっとその傾向があったのですが、小次郎の話になってからそれが最も顕著になりました。 なぜなら、吉川版・宮本武蔵には小次郎の詳細はこれほどまで描写されいないからです。さらに、バガボンドではずっと武蔵が出てこないところも原作とは少々違います。 *(井上さんは以前連載されていたスラムダンクで主人公の桜木花道をしばらく登場させなかったということもありました。こういうことは、普通の漫画ではやらないですよね)そしてついに小次郎も20巻で同軸上、時間軸上、武蔵の進行具合に戻ってきました。もちろん内容の詳細も書きたいとこですが、この漫画は『絵』で語っているので言葉で説明しづらいんです。ですから是非買って自分の目で確かめる。バガボンドはそんな漫画だと思います。モーニングの連載が止まっていたので21巻の発売がずれ込んでいますがこれからの井上ワールドに期待してます。
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発売日:2005-09-21
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バガボンド(21)(モーニングKC)
2010-02-27 ▼ 天下無双の意味
子供の頃、武蔵を見て抱いた疑問。そして、おそらく全ての人に生ずる漠然とした疑念。その提起が、ここにありました。偶然に勝ち負けを委ねたのでは、「天下無双」である筈がない、と。勝つことが、偶然でなく必然に委ねられなくばならない、と。そうして、ではそれは何なのかと、刊を追うのでしょう。今でもあるのです。例えば、公認会計士などは、受験資格は仮に大卒であっても、偶然に委ねるわけにはいかないのです。ならばどうするのか?大学院卒のみの、とするわけでしょう。いわゆるパワー・エリートの試験というのは、受験資格というのはそれ以上でもそれ以下でもないはずです。もし、そうでないのなら一科目ずつ取得できる試験の筈です。そこに、「天下無双」と同じ心を診ます。あるいは、同じ視座というか。
2007-05-01 ▼ 吉岡清十郎、遂に武蔵と剣を交える。
武蔵、伝七郎との約束を果たすために京に舞い戻る。ひたすら剣術の腕を磨く伝七郎に対し、武蔵はただ勝つのではなく「勝つべくして勝つ」ことを考えていた。戦うことを意識せずとも身体が自然に動くには..武蔵は戦う前から勝っている状態を求めていた。
伝七郎との勝負は、武蔵の勝ちが見えていた。弟想いの兄・清十郎は、伝七郎と武蔵を戦わせるわけにはいかなかった。たとえ自分の命に代えてでも。
あの時、武蔵を殺していれば..吉岡一門はいくら後悔しても足りないだろう。
2006-11-26 ▼ バガボンド
井上雄彦はスラムダンクで知っていたが。
吉川英冶の「宮本武蔵」を描くとはすばらしい。
あらためて、美しい絵師の技に魅了されて<長いこと
何冊も手にいれてしまった。
わたしは昭和の絵師は池上遼一、小畑健だと思っていたが
井上雄彦も仲間にいれてみたい。
2006年の息吹を吹き込まれて、ますます深みを増した
「バガボンド」に夢中になるときがある。
ぜひ一読を!!
2006-02-18 ▼ これの映像化って難しそう。
面白いときと面白くないときの差が激しい漫画ですが、
何故か惹かれるものがあり、購入し続けてきました。
やっぱり絵でしょうか。
最近の漫画ではあまり見られないタイプの絵ですが、
かと言って昔の劇画風でもない…前作のスラムダンクとも
全然雰囲気が違うし。何というか、独特なんだけど
そのわりにクセが全く感じられない、不思議な絵です。
ただ単に絵が上手なのではなくて、絵に生命が感じられるんです。
動いていないんだけど、動きを感じる。えっと…意味不明?
とにかく日本のメジャーな漫画としては間違いなく最高レベルの漫画です。
まだ読んでない人はぜひ。
2005-11-20 ▼ 色っぽさがにじみ出てる
ロゴも変わり第2章に移ったバガボンドは、
以前よりもより色っぽさがにじみ出てる。
リアルを一緒に平行して書いているからだろうか。
登場人物が以前より生き生きしている。
武蔵と清十郎との色っぽいが生死を糸一本でふらふらしているのと、
伝七郎の何年も積み上げてきて、動きが遅くなってしまっている感じの対比が面白い。
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発売日:2006-02-23
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バガボンド(22)(モーニングKC)
2007-05-07 ▼ 清十郎
この巻の最初に載っている『背負いしもの』は今までの話の中で一番好きです。前話の『居場所』が武蔵視点だったのに対してこっちは清十郎視点になってますが、短いながら吉岡清十郎が背負っているものがどれほどのものか解った気がしました。武蔵に斬られる瞬間に伝七郎その他の人物が頭をよぎる瞬間の所が一番良かったです。
2007-05-01 ▼ 巨星去って腐りゆく吉岡道場。
武蔵は、吉岡清十郎との勝負に勝利する。これで、武蔵と伝七郎との勝敗はより明らかになった。しかし武蔵は清十郎との戦いで怪我を負い、光悦と妙秀の家で世話になることに。そして偶然にもそこには佐々木小次郎も泊まっていた。
武蔵は勝負を目前にして吉岡伝七郎の一行と出会う。そして背後から祇園藤次に襲われる。清十郎との戦いで片目に傷を負った武蔵は、藤次の相手をするのが精一杯で後ろの伝七郎にまで手が回らない。しかし伝七郎は、武蔵が藤次を斬り伏せるのを黙ってみていた。伝七郎の甘さが吉岡道場を滅びに誘う(いざなう)。
植田は伝七郎に黙って佐々木小次郎に武蔵との果たし合いの身代わりを頼もうと画策する。
この巻では、清十郎の死骸があまりに醜くてリアル。生きている時は美しかった青年も、生気がなくなると魚の死骸と変わらない。やっぱり人間は死んではいけない。生きてこそ人間。
2007-02-20 ▼ 激闘の果てに…
新年を明けての吉岡清十郎と宮本武蔵の壮絶な戦いは武蔵の無意識かに放った神速の一撃が清十郎を切り伏せるという結果で幕を閉じる…。
このバガボンドというマンガは緊張感、臨場感といったものが味わえるすばらしい作品だと思う。
2006-08-20 ▼ 決戦前の鎮魂・・・そして静寂
武蔵が吉岡清十郎という天才を倒し、鎮魂を想起させる雪が京都に降る。
その雪は悲しみとなり涙となり、伝七郎を初め十剣にこだました。
決戦を数日前にして藤次の強襲に、武蔵は十剣を前にしながら止むを得ず斬る。
まるで1年前とは別人と化した武蔵の剣に植田は恐れを抱いた。
そして代役を佐々木小次郎に・・・?
ここで私的に注目するところがあるとすれば、武蔵と清十郎の切り合う瞬間の絵です。
よく見るとわかるのですが、清十郎の体を抜けた刀は「手から抜けて吹き飛んでいる」ようにみえます。
一瞬清十郎の刀が振り下ろす前に抜けて吹き飛んでいるようにも見える構図。
しかし右手に持っていた刀が武蔵の「あれ!?」と、言った時には確かに「消えている」のです。
が、もう一度振り下ろした右手をしっかり見てみると「刀はちゃんと握り締めて」いる。
これは武蔵の心を映しているのでしょう。
異常な集中力を超えた境地は、己の刀・・・いや腕までも消えるほどの速度を持った。
どう切ったかさえわからなくなる意識。
そこに生じた矛盾が「手から刀が消えた」錯覚を感じてしまったのでしょうか。
でも不思議なのが、読む側である我々読者にも、「武蔵の刀は右手から消えている」という点に深い意味を感じさせます。
☆5つです。
2006-06-19 ▼ 侍
映画、漫画、小説などなど…侍を語るものの中でこれほど生き生きと、これほど勇ましく、これほど存在感がある者達を…それも真正面から受けとめ伝えている作品を見たことがあるか!? この小さな島国の「誇り」を皆で感じようじゃないか!?
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発売日:2006-06-23
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バガボンド(23)(モーニングKC)
2007-05-01 ▼ 又八に自分を見る。
遂に出会った自称コージロー又八と佐々木小次郎。又八は、吉岡の手だれを斬り捨てる小次郎を見て、自分がなりたかった姿を重ねる。武蔵と一緒にああなりたかった。強い武蔵に憧れ己の非力を嘆く又八。世の中のほとんどの人が又八と同じ。しかも又八のようにそれを認めることのできる人はごく僅か。大半は事実に目を背け、自分よりも弱い人間をいたぶって自分の非力さを隠蔽する。又八は己の非力を認めた上で成り上がるべく小次郎にすがった。力のない者が生きる術。それは強き者に取り入ること。
又八は小次郎のマネージャーとして吉岡道場に足を踏み入れる。植田は小次郎に土下座して武蔵との一戦をお願いするが、耳の悪い小次郎には伝わらず、結局、小次郎を伝七郎の身代わりに立てることには失敗する。
この巻では、研ぎ師・光悦が「刀」を語るところが好き。
光悦は、何のために刀を研ぐか。刀とは何のためにあるか?
光悦は武蔵に語る。結局、刀は殺しの道具。美しい刀であるためには刀であってはならないような気がする。だけど、刀を己とするものは美しく、美しければ人斬りも良し。
もし刀を持つ資格というものがあるなら、武蔵や小次郎にあっても、植田にはないだろう。
2007-04-25 ▼ 井上先生のコメント
今巻は作品の内容より、巻末に載っている井上先生のコメントが良かったです。なるほどなぁーと思いました。内容と同時にこの部分も僕は毎巻楽しみにしています。今までのコメントに加筆して一冊の本にしてほしいくらいです。
2006-10-10 ▼ 毎巻楽しませてもらっています
宮本武蔵の生涯を描く漫画と知り、購入を始めて早5年。毎巻欠かさず購入しています。
文章が多すぎず、しかし少な過ぎず。多くは語らない、絵をみて感じ取ることが必要な漫画です。
また、武蔵にかかわる登場人物の名言は、現在生きている僕の教訓ともなっている。これほど考え、勉強になる漫画がどこにあるかのか…。すばらしい漫画だと思います。
2006-10-05 ▼ 今回の又八も醜さ全開
又八編はいつもつらいです。
かつて同じスタートラインに立っていた友人に、どんどん取り残されていく辛さ。読者として客観的に見れば、才能も努力も雲泥の差だし、そもそもスタートラインすら違っていたかもしれないと分かるのですが、多分又八本人は気が付いていない。自分の無能にも怠惰にも気付かず、ただ華やかなイメージのみ追いかけている男。最近のニートな若者になぞらえたのか、昔からある出世争いの悲喜劇を取り入れたのか、いずれにしろ自分にも身に沁みるところがありすぎて辛いです。
今回の又八も醜さ全開。ここまで醜く描かなくても、と思うくらいの役割が振られています。武蔵の方は引き続き単純な勝ち負けから戦う意味を求める世界へ、出会う人、出会う事件毎に少しずつ進んでいます。その精神性の高まりに対して又八の夢の下世話なこと…。つらい。
ベタですが秀才型の武蔵、天才型の小次郎、凡人の又八と、ここに来てそれぞれのキャラクターが一層立って来た気がします。彼らを今後どう動かし、どんなドラマを語って行くのか、作者の考えが楽しみです。
2006-09-26 ▼ ここまでの
連載誌ではなく、コミックで纏めて読みました。通常、セリフの少ないマンガは流し読みされるものですが、絵の持つ強さと、ストーリーの重厚さで、じっくりと味わえるのが嬉しい。連載スパンで読んでいたら、更にその傾向が強く味わえるのでしょうね。なにより吉川英治(連載昭和10年〜14年、単行本発刊昭和11年〜14年)の原作に負けていないところがすばらしい。バブル時期に破綻した「只単に最強を目指す」という少年漫画の本来の進むべきベクトルである、剣を交える意味、闘いとは何か、天下無双の意味に対する若き日の新免武蔵守藤原玄信の苦悩が色濃くなっている(23巻現在)原作が60年を経過した現在でも十二分に読めるものであるからには、漫画としても読めるのは当然であるのだが、その昇華の手法に脱帽です。
大人の漫画です。
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発売日:2006-10-23
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バガボンド(24)(モーニングKC)
2007-05-01 ▼ 棒切れで語らう二人の天才剣士。
武蔵が求めていたもの、佐々木小次郎、そしてそれはかつての自分。自然の中で遊ぶ子供。理の中にいる自分。そういえばイチローが安打数の世界記録を作った時、小学校の頃の打撃フォームが理想的なフォームだったと語っていたっけ。
一方、植田によって吉岡一門はヤクザ集団に成り下がった。吉岡の連中は一門の剣技に対する自信と共に武士の誇りを失った。小次郎を用心棒に雇うことに失敗し、武蔵に鉄砲を向ける植田。似合わぬと一笑に付する武蔵。
遂に武蔵、伝七郎の前に立つ。日々修練に明け暮れ、型にはまった剣を振るう伝七郎。それは人を斬るためのものではなく、剣術のための剣術でしかない。そういえばイチローは「ピッチングマシーンの球は打たない」って言ってたっけ。それは「実戦には活きない練習のための練習」でしかないって。
一方、武蔵は伝七郎の剣など構わず伝七郎をどう斬るかだけを考えていた。武蔵は刀を抜き忘れるほどに自然と調和する。
2007-02-15 ▼ 努力の次元と理と一体の努力の次元
努力という点では、吉岡伝七郎は努力家に違いない。武蔵や小次郎が到達した次元というのは「剣」の追求から、道にいたる道程であり。その道程の先には「理」が存在するのは「武道」が「道」の本質的な追求と同じだからであるし、斬りあいという修羅の中で、到達するところは。僧が悟りを開く道程と本質的に変わらない。道と名がつくのは、その為であり。理と一体の自己に出会ったという描写はなるほどと思っていました。これは、漫画家も道であるという一つの示唆でもありますね。 面白いものです。吉川栄治は結局は人間を洞察していたと思います。それは吉川が文筆という「道」を極めてゆく自身の発露に他ならない。武蔵と又八というコントラストは、武蔵の己心の又八であるに違いない。本来、理に始まったものが、やがてエゴでつきすすみ、理に到達し一切を包含してゆく。道であり道程である。深い。
2006-12-28 ▼ 伝七郎
高みに届かない者の悲哀を強く感じた一冊でした。
天賦の才,努力,運,場所,出会い,経験,血筋,時代。吉岡伝七郎にはいったい何が足りないのでしょうか。物語においては,いろいろなキャラクターが出てきますが,たいていは,努力を怠るもしくは努力をする才能がないために,這い上がれない者が描かれます。本位田又八はその類でしょう。
しかし,吉岡伝七郎は非常に努力を重ねています。才や経験,出会い等にもそれなりに恵まれています。しかし,その力が,絶対的に武蔵や兄清十郎に届きません。
今までの話でも力の差が何度も描かれ,悲哀を感じていましたが,今回,24巻最終話の「コウキル」でその隔絶とした差を絶望的に,心に刻み込まれました。伝七郎という存在から何を読み取り,感じればいいのでしょうか?>井上雄彦さん
2006-11-19 ▼ 伝は死んでいた
伝七郎との決闘は始まって直ぐ、武蔵の一撃で終わっていたはずです。でも武蔵は刀を抜くのを忘れていた。とんでもない命拾いです。しかし状況は変わるはずもなく・・・。まさにこれから始まる吉岡一問との戦い。楽しみです。正直リアルはいいからこっちをもっと書いてくれいっ!
2006-11-19 ▼ う〜む…
いささか冗長にも程があるんじゃ…
武蔵は『理』に出会っていたって… 後付けですか… なんじゃそりゃ…
何かここ最近パッとしないと思ってるのは自分だけか? もう武蔵と小次郎が大物だっていうのはこれまで散々描写してきたんですから、もうちょい“無駄”を省いて下さいよ…。 やっとこさ始まった伝七郎との戦いも読んでて軽くイライラした。戦う前から散々引っ張った癖して戦い始めても引っ張るつもりかよ。
まあ、自分はこの作品を“芸術作品”ではなく“おもしろい漫画”として読んでるのでそこが最近楽しめてない要因なのかな…。
20巻までの巨雲と死闘してたあたりが自分的に最高におもしろかった。
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発売日:2007-03-23
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バガボンド(25)(モーニングKC)
2008-01-04 ▼ 伝七郎の美しさ
努力し続け、自負もある伝七郎。それでも武蔵との実力の差を感じる。
「その先」を捨て、前へ進む。吉岡の名を守るために。
伝七郎は本当にいい顔をしています。
2007-12-03 ▼ 二つの再会
バガボンド25巻。この巻では武蔵にとっての二つの再会が描かれている。
1つは伝七郎との再会。
伝七郎が思い知るのはわずか一年、されど一年という時間の残酷さだ。武蔵と伝七郎、2人にとってこの一年は同じ一年でも、
侍として全く重みの違うものだったのである。
達人と達人が合間見えると、戦う前に両者の間で勝負は決まるというのをよく聞く。
剣を交えずとも、お互いがお互いの力量を測れる眼力を持っているからだ。伝七郎も心の奥底では気づいている。自分は戦わずし
て負けているということを。
ここで彼に突きつけられているのは倫理的課題である。つまり自分の敗北を「認めること」。自分の死を確信しながらも相手と戦
うということである。
彼は一度はそれを否認して虚勢を張るが、それでは武蔵に届かない。けれども彼はその後に、あることを契機に自分の敗北を認め、
武蔵に敬意を表して挑みかかる。武蔵もその贈られた敬意に応える形ではじめて、真の意味で伝七郎と戦うことを決意するのだった。
もう1つの再会の相手、それは又八。
又八に我々が感じるのは過度な「人間くささ」だ。彼はまさに我々の映し鏡なのである。名を上げたいのだけれど、特
別な才能なんてないし、ここぞというところで及び腰になるそのどうしょうもなさ。そして何よりも私が又八に共感するのは、あ
からさまな彼の「嫉妬心」。
私たちは自分にないものを欲しがる卑しい生き物だ。そしてそれが手に入るのものあればいいものの、それが手に入らないもの
―例えば才能―であれば、その感情は薄汚い嫉妬心へと変貌する。
この一年、武蔵の活躍を影ながら見てきた又八の心の中では、嫉妬心の力を借りて、もうすでに実在の武蔵ではない武蔵の「幻想」
が増殖していた。その彼の中の幻想の武蔵は、絶対的なもの、もうすでに何もかもを成し遂げた神に近い存在なのだ。「とうとうや
り遂げたな」と言った彼は、武蔵にどのような答えを求めていたのか。それはおそらく「ああ、やり遂げた」という肯定の言葉だろう。
つまり又八は武蔵に、自分が負けたということを明確に知らしめて欲しかったのである。
それだけに再会した実在の武蔵の未だ衰えぬハングリー精神が、彼は許せなかったのである。
このように武蔵と又八は、又八が自分の中に描いた巨大な武蔵の幻想によってその再会を阻まれている。彼らは真の意味では再会できな
かったのである。このマンガは二人の再会を通して、再会の不可能性を描いている。
幻想についていえば、武蔵は武蔵で、その他者の幻想を抱いている。その相手はお通。彼は又八の暴言のなかでも、お通を汚す言葉だけ
は許せなかった。彼の言葉はお通本人ではなく武蔵の中のお通を汚したのである。
会えないだけに募る他者の幻想(妄想?)、それを武蔵と又八は体現している。
2007-09-11 ▼ 虚飾の又八
いつの時代にもいるのだろうな、中身のない飾り立てた人生の中に生きる者。
心の隙間というか、隙間だらけの又八は、そんなことじゃお杉婆さんにも
顔向けできん、ちゅうもんじゃ。
昔バブルの頃、「心の隙間お埋めします」という台詞で有名だったマンガありましたが、
そのセールスマンと又八を会わせてみたいものです。
伊佐
2007-08-09 ▼ 伝七郎との戦いで感じたもの
一年前にほとんど歯が立たなかった吉岡兄弟に対し、成長した武蔵が完勝。
ぬくぬくと過ごした人間とギリギリのところで突っ走り続けた人間ではまったく成長の大きさが異なってくる、という事実は日々の仕事の中でも感じます。
ここまでの24巻と比べてこの25巻は結構訴えてくるものがある気がするのは私だけでしょうか?
2007-05-18 ▼ 「やり遂げてなどいるもんか」
22巻のあとがきを読んだ時、「漫画家・井上雄彦はこんな高みにいるのか!」と驚愕したものだ。
その精神は武蔵へと投影されている。
伝七郎との戦いを終えた武蔵に又八が向けた言葉「とうとうやり遂げたな」。
その言葉への武蔵の返答に目からウロコが落ちる思いであった。
まさに「まだ行くのか」「まだ行くのかよ、武蔵」である。
動きを止めない、流れ続ける武蔵がそこにいる。
小生は宮本武蔵のような偉人ではなく凡人であるが、
心の在り様は常にこの武蔵のようで在りたいと思う。
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バガボンド(26)(モーニングKC)
2007-10-22 ▼ 心情を描く
まず、一般の人が想像する『宮本武蔵』が存在しないのは事実。史実と違うだの、ありえない戦だの、ただの斬り合いだの、…そこに非難を集中している方とは意見が合いません。確かに史実・現実を気にして読まれる人にはあまりお薦めできません。話の筋もそう進んだ様には感じられず、薄いかも知れません。でも私にはこの巻の『間』がバガボンド全体には必要と感じます。だから評価4。(1下げたのは万人向きではないから。) この巻は武蔵の心情を描くための間ととらえます。70人対1人の戦いでありながら、臨場感を出す音や風景の少なさからある種の緊張を伴う静寂、反して激しく燃える命の奪い合い、「殺し合い」でありながら、時代に遅れ始めた「刀」で答えるある種の実直さを、独特の太い力強い線で描いている。この巻は展開が進むことに重点を置くのではなく、苛烈でありながら静寂な戦の中で武蔵の心と技が、「人に至るまで自然のひとつ、自然に抱かれている」という上泉信綱(秀綱)の至った輪廻に近い境地に少し近づく。しかし今繰り広げている「命の奪い合い」の意味に、過去の自分に疑問を感じはじめる一冊。人間誰もすぐには変われない。変われたとしても何がきっかけとはっきりとわからないほど不安定かつ脆弱なモノにより変わっていくと思う。それを人がつかむのにどれほどの葛藤を要し、その後の人間を創るのか。…多くの読者が人として「危うい武蔵」だから好きで、自分とは違う強い人間だが、弱さも持ち合わせていて素直な透き通る武蔵の姿が、意外とゆっくり展開が進むからこそ含まれてると思う。バサバサ斬るだけ、展開がチャッチャと進むだけの話なら他の漫画で十分味わえると思う。私は武蔵の人間らしい「迷いながらも自分を昇華させたい気持ち」を描くバガボンド、26巻の『間』に「ありがとう」と。
2007-10-06 ▼ 癒される
モーニングを読むときは、まずバガボンドを読む。
人を切り殺すシーンが満載であり、しかも、切られた奴が、
意識あるうちにカラスに目をつつかれるシーンなども
あり、かなり残虐なリアリティがあるのだが、
読むと、何故か癒される。
普通の癒されマンガや、エロマンガでは
決して癒されないものが、
バガボンドを読むと
一瞬だけ、癒されてしまう。
不思議なマンガだと思う。
2007-10-04 ▼ 1対1に期待
吉岡一門総勢70人VS武蔵、これ描いてる作者の作業量たるや
想像を絶するのではないでしょうか?考えるだけで頭が下がります。
ただ、その作業量に比例して面白くなるかといえばそうでもない。
柳生四高弟のときも思ったけど、VS複数ってあまり盛り上がらんような・・・
実戦なんだからそういうシチュエーションもあって当然なんだろうけど、やっぱバトルは
1対1が一番燃える。しかも今回相手の70人中65人くらいは雑魚同然、コレでは熱くなれるはずが無い!というわけで評価は低めになっとります。
2007-09-30 ▼ 滑稽な小躍り
剣術で言う所の形にはまる事を感覚的表現で否定した前巻の伝Vs武蔵、氏が演出したこの殺陣にはもちろん形にはまりたくないという氏、自信の意味が込められていると思うが形にはまらない武蔵の殺陣は漫画表現から飛出し斬る前後の動作、つまり漫画内での殺陣の伏線を省いてしまい読者に起こった事を描くというとても基本的で大切な事を省略してしまっている。そんな1対1も描けない氏が今作で出来る事は?武蔵=井上氏の基本を忘れた小躍りが始まってしまった。
2007-09-19 ▼ ただの老害漫画
全世界で1億部を売り上げた『スラムダンク』の作者井上雄彦氏が
歴史小説界の巨峰・吉川英治氏の架空小説 『宮本武蔵』 を元に
大胆なアレンジを加えて作り上げた剣豪漫画。
基本的な設定と大筋は原作通りだが、実際の内容は別物といっていいものになっている。
(その割に “原作・吉川英治 『宮本武蔵』 より” という文句を売り物にしているが)
この26巻では武蔵の養子が武蔵顕彰の為に脚色を加えたという『小倉碑文』、
偽書説が囁かれている『南方録』『兵法大祖武州玄信公伝来』、『二天記』等に記された
一乗寺下り松の決闘(但し何れも内容はバラバラで、しかも「吉岡家は滅んだ」との記述があるが
実際には存続している)を描いており、武蔵は吉岡道場の残党70余名とただ一人で戦う事となる。
感想としては、相変わらず絵が素晴らしい。
全体の作画のバランス、プリミティブでありながらセンシティブな描線、魅せ方というものをを十二分に理解し尽くした構図、
確固たるデッサン能力と肉体の躍動感、台詞を延々書き連ねるよりなお饒舌な表情。
本当に絵を見ているだけでも楽しいが、肝心の話の方はがスカスカで刑務所の豆スープよりも内容が薄い。
というのも、十把一絡げの雑魚相手の死闘を延々と描き続けてはいるが、あまりにも彼我の実力差があり過ぎる為、
緊迫感も無ければ興奮も無いためである。
その上相手は多勢に無勢でなりふり構わぬ心意気だが、反面鉄砲や弓箭を使わないという、戦い方に自ら
縛りを加えている滑稽ぶりで、三文時代劇の殺陣を見るように、わざわざ自分から斬られに行っているようにしか見えない。
武蔵も交通整理の警官人形の如く機械的に剣を振ってるだけで、SLAM DUNKの、全編見所満載の名試合に見られるような
アイディアや工夫も無ければ爽快感もスピード感も無く、敵側に魅力的なスターも華も無く、
ヴァリエーション豊かで人目を惹く妙技も予想を裏切る展開も無く、全体として話の起伏も無ければ平仄もない。
単に短く纏めれば済むような単調な話を、無理に長尺にして更に退屈にしただけといった感じの内容である。
作者は更に斬られる側の心理描写を所々に散りばめてあり、これによって戦いの虚しさと武人の生き様や悲劇を描き、
感動的な演出をしたつもりなのだろうが、これは殺し合う理由など何ひとつないであろう、どうでもいいポッと出の
関が原西軍の残党3人との単調な戦いを延々描き続け、更に彼らの過去回想や心理描写を長々と続けた、
小次郎編ラスト2巻を彷彿とさせ、正直うんざりさせてくれる。
殺陣の面白さは発想と演出と展開の工夫にあり、あるいは戦いそのものよりも対峙し合う者同士の心理的な駆け引きにあるのだが、
結論として、この巻はそのいずれもが欠落していると言わざるを得ない。
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発売日:2007-11-29
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バガボンド(27)(モーニングKC)
2009-08-13 ▼ 白黒漫画でよかった
恐らくバガボンドで最も大出血サービスの巻であると思います。
これがもしカラーで血が赤く塗られていたら、吐き気を催すでしょう。
しかし、初期の頃に比べると絵の凄みが全然違いますね。
大ヒット作のスラムダンク後に描かれた今作だけに
初期の頃から既に絵は達者でしたし、文句のつけようもなかったのですが
巻を重ねる毎に絵の迫力がどんどん増しているように感じます。
ペン入れをGペンから筆に変えたのが大きいのかも知れません。
この辺りの巻を読んだ後に1巻を読み直すと絵の線が細すぎて物足りなさを感じます。
決して1巻の頃の絵がダメという訳でなく、それだけ絵が益々更なる高みへ昇っている証左なんでしょう。
こからの続刊にも期待していきたいです。
2009-01-21 ▼ ありえん。
いくらなんでも70人相手に勝てるわけない。
スーパーサイヤ人かと。
この設定は無茶しすぎ。
原作を読んだ事がないから分かんないけど、
さすがにこれはありえない。
いんしゅんとかとやってた頃が一番面白かった。
20巻を堺にして私のバガボンド熱は冷め気味です。
2007-12-28 ▼ いつも出ると書いてしまう、、、
井上雄彦さんの絵はすばらしい。
原作を超えている。画像がよいのでつぎつぎに買ってしまう。
武蔵にバガボンドとつけたネーミングも良い。
これから終局までいったい何冊でるのであろうか。
21世紀武蔵はあんがいこころが優しくて、荒れ果てた東京に住む我々の
こころにいや全国の人のこころに小さなともし火を置いてくれている。
ちいさな熱はやがて心を溶解させて、良き人がふえるとうれしい。
ぜひお読みください。
2007-12-28 ▼ 人殺しすぎ
バガボンドは毎回楽しく読ましていただいているけど、今回の巻は自分的にあまり好きではない。
なんというか、気安く人を殺しすぎる。人を殺すということの重さというものが表現しきれてなくて、ただ単にヒーローが敵をばっさばっさ殺してるだけな気がしてならない。
これじゃドラゴンボールみたいなのと変わんなくて、バガボンドらしさというのがあんまりでていないなぁと思った。
個人的ではあるけど、あんまり作者の気持ちみたいなのが感じた気のしない巻に思えた。
2007-12-25 ▼ 吉岡一門弱すぎ・・・
吉岡一門弱すぎ・・・70名もいるので、当然雑魚はいて良いけど・・・上の連中も雑魚とそれほど差がない動きしかしていなくて、つまらない。
たんに、雑魚を70名やっつけるので、量で疲れましたというだけにしか感じない戦いでした。
以前の吉岡の屋敷での戦いのほうが100倍面白かった・・・
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発売日:2008-05-23
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バガボンド(28)(モーニングKC)
2010-03-15 ▼ たくわん
たくわんを民の飢えを癒すために考案したと言われる、たくわん。その傲慢にも見える、言動がいい。彼の視座は、仏の慈悲。武蔵のそれは、天下無双。そのぶつかり合いがよい。
2009-05-13 ▼ おつうと又八
何となく脇役に注目してしまう漫画です。武蔵も魅力的なんですが、又八がどう自分の人生に折り合いを付けていくのか、が見所だったりします。 大河では、確か商売人になってましたよね。そして、朱美と夫婦になってたような。 だとすると、又八が朱美をどう救ってあげるのかが楽しみです。 でも、大河とちょっと話違うし、清十郎のキャラからして違うし、どうだろう。又八と朱美くっつくのかな?
おつうさん、すっごく可愛いですよね。武蔵を好きになったばっかりに、と思わずにはいられませんが。 それにしても、武蔵は純愛だな、と思ったり。 武蔵が抱き締める女性はおつうさんだけでしょう。 小次郎は女なら誰でもよさげですね。 おつうさんが幸せになってほしいと願うばかりです。
2008-12-30 ▼ 七十人斬りの果てに
冒頭、辻風黄平と佐々木小次郎の対峙のシーンが見れて嬉しかった。
時系列的には随分前の話だが、短い中にも言葉なく切りあうこのシーンが、場面転換としていい効果になっている。
また、七十人斬りという果てしない闘いのあと、一転した本巻の静かな時間の流れは、
前の巻が"動"の巻であっただけに、かえってあの七十人斬りの凄まじさの余韻を残す。
武蔵の治療にあたるおつう、武蔵に剣を捨てさせる決断をせまる沢庵、
武蔵と自分を比較し続ける又八、武蔵の噂に武者震いする剣豪たちなど、
武蔵を軸にした人間模様が展開する。
言葉少ないながらも伝わってくるおつうの気持、
沢庵から足のことを言われたあと無言で剣を握る武蔵など、
表情で多くのことが語られるのもバガボンドのすごさ。
七十人斬りの果てに武蔵は何を失い、何を手に入れるのか…。
2008-11-08 ▼ バガボンド 最高!
本当に毎回毎回楽しみにしている。
自分はモーニングは読まずに、単行本をひたすら待つタイプです。
半年ぐらい待つことになるから、忘れたころに出てくる、でも30分で読んでしまうので、又半年待つのが辛い・・・。
NHK大河ドラマの宮本武蔵(海老蔵だったか)も最後まで見るくらい宮本武蔵や竜馬のファンなんです。
2010年の竜馬伝はもう今から楽しみで…福山でよかった。キムタクだとなんかねえ。とにかくリアルヒーロ大好きなんで。
出来れば映画化してくれないかな、バガボンド。
2008-07-24 ▼ 戦いの後にあるものは・・・
前巻までの地獄のような戦いを終えた武蔵を待っていたのは、沢庵からのキツい問いかけ。夢に見たおつうとの再会の喜びに素直に浸ることもなく、体の傷も癒える前に役人に連れられていく。それにしてもこの役人、70人を斬った者を捕まえに8人で来るとはあきれる。小次郎と辻風黄平とのからみ、又八の語り、全国を駆け巡る武蔵の噂に反応するつわものたちなど前巻までとはうって変わっての展開の早さ。ドラマチックで引き込まれる。
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発売日:2008-11-28
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バガボンド(29)(モーニングKC)
2009-05-15 ▼ 武蔵の成長
足の致命的な怪我からどう武蔵が立ち直っていくのかが今後の見所です。 70人斬ってきたことへの反省、というレビューがありましたが、武蔵がそれについて考えるのはもっと後ではないかと思います。 今はまだ成長途中?前進したと思っていたら後退したり。25巻の伝七郎への「早く倒れろよ」「勝ったのは俺だろ…?」にはあきれました。ここでそんなこと言うか?と思いました。 この巻を見ても分かるように、まだまだ武蔵は剣聖には遠いです。 私は武蔵より、おつうさんの気持ちを考えると苦しいです。 おつうさんは武蔵に人を斬ってほしくないだろうし、でも止められないし、それでも好きだしと、辛いです。 植田幽霊にも、幸せ否定され、近づくなと言われる始末。 おつうさん、兵庫之助さんと結婚したら、とちょっと思っちゃいました。おじいちゃん喜ぶだろうな。でも無理だよね。
2009-01-08 ▼ 成長しつつある武蔵
これまで自分のことしか考えなかった武蔵が、沢庵との話すうちに自分を客観的にみていることに気づく。深いのは沢庵が柳生から聞いた話、「道を極めたなら刀は抜くまでもないもの。いかに鞘から抜かずにおくか、そのために死に物狂いで剣を振る」それと、沢庵が目を開いた時の話し、「生きる道は天によって完璧に決められていて、それでいて完全に自由だ。根っこのところを天に預けている限りは」それに対して武蔵が「俺は天とつながっている。しっかりつながるほど剣は自由で、無限だ」これまでの幾多の戦いを生き延びてきた中で、自分が大いなるものの一部で、それとのつながりを深く感じるときに強くて早い剣使いができると悟っていることに気づく。身体は深く傷ついているが心は一段成長した姿がうかがえる。
2008-12-31 ▼ 殺し合いの螺旋から逃れられるのか
七十人斬りを理由に京都所司代に捕まった武蔵。
武蔵の右足の傷は深く、修羅の剣の道を捨てる選択を迫られる。
沢庵和尚の禅問答のような問いかけの中で、武蔵は答えを見つけられるのか。
沢庵自身が、仏の道を生き漂白していく中で、悩み傷つきながら、「苦しみ、のたうち、間違いを犯し」と告白するシーンが印象的だった。
武蔵も、沢庵和尚も、人間みんな、同じだということ。
その中で一番「生な」荒々しい感情を持っているのが武蔵だということ。
武蔵の中に自分自身を含む人というものの答えを探しているのかも知れない。
ここに、武蔵を追い、気にかけ続ける沢庵和尚の気持の原動力がある気がした。
すべてをあるがままに受け入れる境地に至ったとき、天とのつながりを悟る光のシーンも印象的だった。
2008-12-22 ▼ 深い
「静」がこれほど壮大で これほど説得力のあるものだということをこの巻は立証した 武蔵と沢庵の掛け合いは本当に深い 剣と人は似ているのかもしれない 自由で無限
これから「帰る」ところを作ったら どうやって「帰る」ことができる? というところとか 実に武蔵・・・いや バガボンドらしい
最後の作者のあとがきも根底を突いていて実に深い
2008-12-17 ▼ 内面を描くということ
なんかの特集で読んだ
井上武彦はバガボンドを通じて言葉に表せないことを伝えようとしていると、。
情報化社会を騒がれるようになって幾月か過ぎましたがそんな時代だからこそ言葉にできない・記号化できない世界を描いているバガボンドという作品はやはりたんなるいちマンガを超えた影響力があるように感じます。
東洋はもとより日本はそういう祈りとか信仰心とか目に見えない世界を重んじる、そういう文化的な背景が歴史を追ってあり、そういう根本的なルーツと申しますか、戦後欧米を真似して経済的な合理主義というか をですね追いかけてきていまそういう状況に終止符を打ちこれから原点に回帰してしていこう・日本独自の次の成長曲線を描いてこうという大きな流れの中でみてみるとなかなか作者の洞察力とかも含めて説得力のあるシリーズになっているような気がいたします。
なんだかむずかしく言ってしまいましたが単純に武蔵と小次郎が好きなのでレビューを書いてるわけなのですが(笑)。
これからどういう展開をしていくか どう終盤につなげていくか 非常に楽しみです。
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発売日:2009-05-28
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バガボンド(30)(モーニングKC)
2010-01-12 ▼ おつうが健気すぎ
「天下無双」について語る武蔵。久しぶりに読んだのですが相変わらずおもしろいです。
武蔵や沢庵、又八などはもちろん、小川、所司代の板倉など、脇のキャラもみな魅力的で、登場人物一人一人が好きになれるのがこの作品の良さですね(これは井上氏の作品すべてに言えますが)
相変わらず絵も素晴らしい。「バガボンド」は私が一番読むのに時間がかかるマンガです。それはもちろん、絵を、細部までじっくり見てしまうから。
この巻で個人的に一番印象に残ったのはおつうです。
28巻以降、おつうの出番が多くなってきました。この巻でも植田の幽霊に自分の気持ちをぶつけるおつうですが、彼女の武蔵に対する気持ちには本当に感銘を受けます。いい女すぎるよ。
私は原作の結末を知らないので何とも言えませんが、幸せになって欲しいですね。
2009-11-20 ▼ 植田の幽霊使いすぎ
武蔵編に関しては文句なし。
「天下無双とはただの言葉に過ぎない・・・」これを悟る武蔵の心理描写が、京都所司代長との会話を通して非常にうまく表現されている。
今までがむしゃらに追い求めていた「本当の強さ」の答えが出た、バガボンドの中では重要な一巻であろうと思う。
それに反しておつう編は?である。
今まで死んだ人間が想念や残像のような形で何度か出てきたことはあったが、それは登場人物の心の裡から生じた迷いであったり苦しみであったり、それらからの解放であったりと、物語に深みを与えるためのものに必要なものが多かった。
だがこの巻での植田の幽霊はどうだろう?おつうの魂を70人斬りの戦場や投獄中の武蔵の元に連れて行ったり、心の中を自由に読んだりと、もうやりたい放題。ストーリーの辻褄合わせにかなり悩んだ挙句仕方なかったのかもしれないが、非常に興ざめしてしまった。
ラストまであと何巻続くか分からないが、出来ればこういった設定は避けてもらいたいものである。
2009-07-07 ▼ タルい
最初の方の巻を読み返して思ったんですが巻を重ねるに従い作者がひたすら雰囲気のある絵をかくことで悦に入ってしまい、漫画としての面白さが欠落してきたと思います。何ページもそんな絵が続くとめくっているうちに『?』が頭に浮かぶことが多々あります。
2009-06-25 ▼ 陽炎。武蔵のたどりついた答え
斬り合いのシーンのような張り詰めたような迫力はないけれど、
とても面白く読めました。
あの長い、吉岡一門との戦いの末にたどり着いた境地、
誰よりも天下無双に近いと思われる武蔵本人が、
天下無双は陽炎だったという、自分なりの答えを見つけだす。
最近「最後の漫画展」を見ただけに、ここからの流れだったのかと、
とても感慨深かったです。
おつうの想い、光悦の想い、沢庵の想い、
武蔵や小次郎を取り巻く人たちの優しさに、ほっとします。
強さについて、やさしさについて、
欲や執着や後悔や諦め、
自分も迷いながら書き続ける作者の真摯な姿に、とても好感を持ちます。
そして、また歩み始めた武蔵の選ぶ道、
小次郎とまた交わるその時を、早く見たいです。
2009-06-20 ▼ 何事にも捕われない真ん中
天下無双。そう呼ばれたときの父の目に引け目を感じる姿が哀しい。
生きるか死ぬか。お互いそういう覚悟の上ぶつかり合う。
家族、残されたもののことを省みず闘いに身を投じたのは己の責任。
どんな結果になろうと、そのことについて愚痴ってはいけない。
覚悟が汚れてしまう。
それに比べて運命を受け入れてソコで生きていくと覚悟を決めたおつうは美しい!
おつうには幸せになってほしい・・・
天下無双という言葉がいかに無意味で悲しいものか。
その絶望を救ったのは、昔馴染みの友の言葉。
剣そのものは幻でもなくそこにある現実。
天下無双に捕われずどこまでも高みを目指す。
剣に生き、剣に死ぬ。
やっと上りきった試練の山の頂上で見えた隣の山は果てしなく高かった。
最後のページが暗闇なのが心配。は、早くおつうが照らさないと・・・!
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レビュー総数 29 件
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発売日:2009-09-03
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バガボンド(31)(モーニングKC)
2010-01-06 ▼ もうこれは哲学書。
この漫画を書いている井上雄彦という人は、手塚治虫や藤子不二雄なんかと並んで、漫画っていう世界にとどまらず、広く、文化として人々に影響を与え、歴史に名を残す人物になると思っています。
もう、これは哲学書です。
表現の方法は漫画だけど、内容は哲学。
彼が伝えたいことは、吉川英二の原作「宮本武蔵」ってもんを借りた「哲学」なんじゃないかって思う。
学生の頃、哲学書ってもんをいくつか読みました。
が、まあ、これが、まっっっっっったく意味わからん。
まず、使っている単語の意味がわからん。
それを理解しようとするだけで苦痛。
そして断念。
まあ、ああいう本は、和訳した人がわざわざ難解にしたからわかりづらいだけで、ドイツ語やフランス語なんかの原文で読むと非常にわかりやすかったりするらしいですが。
哲学や宗教が難解でどうすんだ、って思う。
それって人間が生きて行く上で、とても重要なもの。
全然必要ない人もいるでしょうが、必要な人はたくさんいる。
必要な人はたくさんいるのに、どこにあるんだかわからないし、あったとしても、説明書が難しすぎて、使えない。
そんな感じ。
もっとわかりやすくて使いやすいものを、コンビニに置いとけよ。
って思う。
で。
コンビニに置いてあるとてもわかりやすい哲学書が、この「バガボンド」だと思う。
もちろん読んだからって、何もかもを知り得て、人生に納得できるわけではない。
当たり前ですが。
でも、素晴らしいきっかけになる。
新たな視点。
新たなテーマ。
新たな考え方。
新たな自分。
それを与えてくれる素晴らしい哲学書。
だと思います。
2009-12-07 ▼ 虎と虎ともう一人の虎
剣を遊びとして生きている一刀斎と武蔵が18巻の関ヶ原以来の邂逅 虎が虎として生きていれば必然な邂逅 そして一刀斎が“やろうや"と武蔵を遊びへ誘う場面は圧巻 さぁ武蔵は何点と褒められるのだろう? そして一刀斎の腕を隻腕と見させる必要にさせた虎とは誰だろう? そんな次巻が気になる今作です ムフフフ
2009-11-26 ▼ 人生においての道のり
一本の道を行くのは美しい。しかしそうはいかぬもの。
本編に出てくる言葉ですが、僕としてはしっくりくる言葉でした。
自分も又八のように失敗をしてばかりの人生を歩むのではないかと、
正直不安の気持ちがありましたが、このセリフが出た瞬間、
ふっと肩の力が抜けていくような感じがしました。
人は失敗をして成長するもの。
恐れなくてもそれはみんな同じ。
そういうことを自分に言い聞かせるうちに、僕も自信がついた気がします。
人と人は繋がっている。そんな実感がしました。
僕も又八のような強くあろうとする人になるようがんばりたいです。
2009-11-08 ▼ 又八
結局 この人の存在って物語全体の流れの中でどういう意味があったんでしょう? 又八単体の人生としてみると それなりに感動もあったしおさまりもついた感じですが、正直どうでもいい 散々又八の運命がどうのこうのとアオリを利かせたわりには、バガボンドのこれまでを振り返ったときに、武蔵にも小次郎にもなんの影響も与えないまま、ただ右往左往しながらその周りをウロチョロしただけの存在に成り果ててしまった状態。 一般人代表として武蔵たち才人との対比としての存在 それはその通りなんでしょうが、しかしそれならそれで、もっときちんと対比させてほしかった。中途半端に関わらせて、さも武蔵たちにとってのちのち又八なりに重要な存在になるのかなぁと思わせるような描写をしていただけに、非常に残念でした どんな漫画でも、思わせぶりな伏線張って結局投げっぱなし、というのが1番がっかりします ありきたりでも、又八が実は小次郎だった、という展開の方が、武蔵V.S.小次郎のクライマックスも盛り上がったのではないかなあと素人考えですが、思いました そうでないなら、はっきり言って又八が小次郎を名乗ったときの意味ありげな大ゴマは要りませんでしたよ レビューでこれだけ満足している方が多くて、びっくりです なんにしても、武蔵がこれからどうなるのかは楽しみです
2009-11-01 ▼ 良極
すべては ひとつであるから (我が剣は 天地とひとつ)
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レビュー総数 25 件
レビュー評価 
発売日:2010-01-15
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バガボンド(32) (モーニング KC)
2010-03-04 ▼ 嗚呼…
伊藤一刀斉との接触、再び武蔵の中にあらわれる石舟斉。そして自分と向き合い続けた武蔵は…。ああ着々と終わりに向かっているのが、ほんとに寂しい。
2010-03-01 ▼ ここまで切ないとは
わりと惰性で買い続けてきましたが、この巻でそれまでの感想が一蹴されました。
なんて切ない話だったんだ・・・!
読んでいて泣きました。
一番の功労者は、実は又八ではないでしょうか。
年老いた又八が橋の上で昔のことを語る、という展開になってから、非常に
惹き込まれる話になってきました。
実際のところ、私は剣豪でも道をきわめた人間でもないので
武蔵の心理描写や「天下無双」という言葉云々には、ついていけない部分がありました。
ですが、「凡夫」である又八が語ることによって、武蔵の本質が見えてくるような
気がしたのです。
又八の語りでぐっと親近感が増し、その上で読んだ武蔵のあのシーン。
とても良かったです。
年内には終わるということですが、最後までついていこうと思います。
2010-02-12 ▼ 一刀斎の迫力
一刀斎に憧れていた頃の武蔵も面白い。 無刀の何がおもしろいのかねぇ、と言い捨てる一刀斎も面白い。 一刀斎は、ある意味武蔵が辿っていたかもしれないもうひとつの道を極めている。 武蔵vs一刀斎の戦いが静かにもりあがる
2010-02-06 ▼ はっとしました。
深いなぁ〜と思いながら読んできましたが、32巻を読んで、
井上さんは悟りを開いたのかと思いました。
私が最近感じていることに通じる内容であったため、自己流の解釈ですが、
バガポンドの内容に沿って武蔵が何を言っているのか補足してみようと思います。
なぜこのかたち?
少年時代の武蔵が自分の身体に対してこう感じます。
そして、自分はこの身体と刀をもらって生まれてきたのだと知る。
そう。このからだで経験するために。。。
何を?
この世に生まれてくる前の自分を。
であるなら、この身体を通して経験するあらゆること、そして経験するために必要な全てのもの
は、自分のが経験するために存在しているのか?
ものがあるから経験しているのではなく、経験するためにあらゆるものが用意されているのか?
親・兄弟・友はもちろん、自分に害をなす敵でさえも。
敵がいなければ敵と対する自分を知ることができない。経験できない。
だから、敵もまた自分のために存在しているということか。
それならば、誰かを恨む必要はないということか。
すべては自分のために存在しているということなのだから。。。
であるなら、今まで捕らわれてきた、我(殺し合いの螺旋、天下無双)は言葉でしかない
幻想であり、そもそもそんなものは存在していないことになる。
存在していると思っている自分の心の中以外には。
自分の中。それは過去に縛られた思考が渦巻いているところ。
これがそうだと思い言葉にしたり考えたりするところ。
でも、言葉は今(現在)ではなく、常に遅れている(過去である)。
言葉の前にはもっと純粋で複雑な思い・感情があり、それを言葉にすることで
簡単に表すことができる反面、とても小さなものに、または間違ったものに定義してしまう。
そして言葉で定義されたものは、既に今ではない。過去である。
なぜなら、言葉は思いの後にあるのだから。
つまり、言葉や定義にこだわるということは、過去にこだわっているということであり、
今ここ(自分)にいないということ。
言葉にしなくていい。
そうあればいい。存在すればいい。
私たちは本来そういう存在なんだ。
言葉の定義や根拠・理由は、全て後付けなんだ。
俺は俺のままでいいんだ。言葉で定義することは不要なんだ。
誰かに許しを請う必要もなければ、誰かを許す必要もない。
だから、過去の知識や経験によって今この瞬間の経験を定義して台無しにするのではなく
石がこの瞬間全力で石であるように、私たちもこの瞬間全力で私(今)であればいい。
私たちは過去と結びつけなければ、今しかない時に存在することができる。
そういうことなんだ。
自分は天に繋がっている限り、完全に自由なんだ。(沢庵和尚)
そして、本当は天と繋がっていない時など存在していない。
だって天は自分なのだから。
すべては自分の中にあり、それを経験する旅(人生)なのだから。
どのように見えてもこの旅は祝福であって、喜び・楽しいものなのだ。
それを理解したら分かるだろう?
だから「もっと笑え」。
長文失礼しました。
よけい混乱させたらごめんなさい。
現代社会にある「憎しみの螺旋」。
それを笑い飛ばしている武蔵(井上先生)を感じました。
2010-02-06 ▼ なんかもったいないな
精神論や理屈は嫌いじゃないんですが、武蔵が悟りの境地に向かっているというより、言葉遊びをしているような感じに見えてしまいます。共感できるほど武蔵の考えが伝わってこない。
一刀斎の「無刀ねぇ・・・?何が楽しいのやら?」というセリフに同感です
今後の展開に期待してるからこそ少し厳しめの評価です
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