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Amazonレビュー
2007/09/04
「特定の主人公もいない派手さもない作品です、が・・・・・・」
この二人の作者の漫画をそれぞれ知っていれば、
なんでこんなもんを・・・・・・?
と思われるかも知れませんが
あとがきにある「しみったれたショート集」
とは適正ではあるまい。
30代以上なら是非読んでみてください。
あなたの心の琴線に触れる作品のひとつになるかと存じます。
2007/07/22
「二人の力の抜け方がイイ!」
お二人の作品はよく拝見しているのですが、全く芸風の違う作品集です。
普段は笑わせてもらっている二人の漫画ですが、この作品はクスッと笑うことはあるけど、むしろせつない気持ちになる漫画です。でもとてもさわやかな読後を保証します。
青春を過ごしてきた人には心のどこかに必ずひっかかる話が多く、二十代よりも三十代の人におすすめです。
同人誌に掲載された作品だそうで、一般誌よりも制限が少ないせいか、不必要に笑わせようとか、ページやコマ数もフリー。好きなように書いた、まさに自由に書かれた作品集です。それでも制限は少しあるのかな??
でも決していままでみてきた彼らのテイストは感じられ、ファンとしては楽しませてもらいました。
2007/07/22
「どこか懐かしい。」
著者の小坂俊史と重野なおきはそれぞれ4コマ漫画界のホープとして活躍中であることは説明無用であろう。そんな二人の,通常とは異なった,一味違った作品世界が広がっている。
何気ない日常風景を,あるときはシュールに,あるときはほのぼのと,見事に描いる。
特に,若者の,言葉にならないもどかしさや悲しみのようなものが嫌味にならずさりげなく表現されており,「ああ,こういうことってあるよな,こういう気持ちって分かるよな」とつい膝を叩いてしまう。
一つ一つの作品についてあえて言及はしないが,この本を読むと,まるで曇り空が少しずつ晴れ渡っていくような,すーっとした読後感がある。どこか懐かしい,忘れ物を見つけたようなうれしさがある。
2007/07/15
「この作品しか知らない」
あるいはこの作品を論じるだけの知識はないのかもしれない。この作者たちの作品は、この作品以外知らないからである。しかし、書かずにはいられない。この作品は良作である。
作者は4コママンガで有名とのことであり、恐らくは絵柄に合ったユーモアマンガを描いているのだろうと想像する。しかし本作品は、ユーモアセンスは滲み出ているものの、商業的な配慮を捨てたであろうプリミティブな作品群となっている。初出は同人誌ということであるから、商業誌で描きこぼした世界観を表出するという意欲的な作品であるのだろう。
何気ない日常のありえそうな断片の数々。しかし、そこには、あらゆる感情が塗されて、抑制的な悲しみと喜びが少しだけ顔を見せている。これは人生のフラグメントだ。
絵柄が単純であるがゆえに、そこに描かれる世界は夾雑物を排除した、素直な人間の関係性が強調される。それはえてして即物的なサラリーマン生活をしている読者の心に、懐かしさと切なさを思い出させることが出来る。こういうのを、文学というのではないか、と思ったりする。読後感は最高であり、そしてそれに引きずられることなく、現実世界へと戻ることが出来る。こういう作品が多くの人に受け入れられるのであれば、まだまだ現代日本も捨てたものではないに違いない。
2007/07/10
「生死(しょうじ)感、惜別、邂逅」
普段笑えるし可愛いし、の4コマ職人の2大先生(最大の賛辞)が笑いを脇役に抑えたこの人間ドラマに絶句してしまった。
小坂先生編の、後半に至るにつれ、異様なまでの生死(しょうじ)感には胸を締め付けるせつなさがある。
決して「泣き」に落とさず「ブラック」や「シュール」にも「アイロニィ」にもせず、「死」を描ききった小坂先生は天才なのか、それとも先生自体「死」と相対する「なにか」(それがたとえ闇であっても)を持ち続けているのだろうか(いや、笑えるオチのもあるんスけどね)?
そして死ぬのは人の命だけでなく街も建物も思い出も死ぬ。そして「死にたい」という気持ちさえも「死ぬ」(P14「缶蹴り」)。死にかけた街に戻ってきた死にかけた人生を持つ男のスケベ心が「死」んでしまい、「ちくしょう」という無意識の「復活」の台詞で幕を閉じる(P71 「1/4の町で」)。
時に「死」と「生」は相対化し、また「死」は「生」の延長あるいは結果としてとして、そして「死んで」しまった者(物)は「復活」するしかなく、先に「死なれて」しまった者は結果的に「生きる」ことを選択する。ブローティガンやジョイスやナボコフやギンズバーグをちゃんこ鍋にした後のおじやの味がすると言えば持ち上げすぎか?持ち上げすぎてないか?いっ、いや、自分はこう高評価していいと思う。恥ずかしいが、本当にそう、思う。
重野先生編は惜別、邂逅を繰り返す人たちの話。
大雑把にくくると前半が惜別と未成熟な(片思いのような)出会いをテーマにした作品が、「君に幸あれ」のP152のページ半分をつかった美香のモノローグから、大きく邂逅と出会いの物語へと転進してゆく。美森さんと荘太の等身大な描かれ方はより年代の近い人より、その時を過ごした大人たちにこそ共感を呼ぶだろう。いいなあ、チクショー、俺だって大学時代はあんな感じだったのに(法学部というのも同じ)なあ、フッ・・・
美森さんの「世の中の暗いニュースに敏感に反応する」というのは重野先生ご自身に重なること?確かにアズマ先生のいる「Good Morningティーチャー」のような世界だったら少年犯罪も無いかもしれない。かも、だが。
普段ハジケてる作品をバンバン描くお二人の、ちょっと違ったコンセプトの作品、人によっては「暗い」「異様」「ほのぼのし過ぎ」「平凡」「真面目すぎ」「ギャグ少ない」等いろいろ感じ方もあるとは思いますが、これマジ、傑作です。是非ご一読を・・・
PS:ちょっと恥ずかしいんで小坂先生の「せんせいになれません」3巻P19より(他社だけど)
河田「〜感動したんだって」
池田「すごいよな、まじめな子の思考回路って」
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